国際司法裁判所(ICJ)での勧告的意見10周年記念会議に会長をはじめとする代表団が出席しました。

2006年7月[オランダ・ハーグ市]

「核兵器による威嚇・使用は一般的に国際法に違反する」とした国際司法裁判所(ICJ)による勧告的意見が出されて10周年を迎えることを記念し、ヨーロッパ地域の平和NGO等が開催する記念会議等へ、平和市長会議加盟都市による11か国15都市の市長代表団を組織して参加しました。

国際司法裁判所(ICJ)での勧告的意見10周年記念会議を開催

 2006年7月5日、1996年7月の国際司法裁判所による勧告的意見10周年を記念し、国際司法裁判所内の会議室において、平和市長会議主催による記念会議を開催しました。
 会議は、世界法廷運動の創始者であるケイト・デュース女史、当時判事を務めたウィラマントリー元判事をゲストスピーカーに招き、平和市長会議の市長代表団をはじめ、IALANA(国際反核法律家協会)、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)等のNGO関係者など約40人の出席のもとに行われました。
 会議では、ケイト・デュース女史が「国連総会に基づく、勧告的意見の歴史的経緯」をテーマに、国連総会での当時の議論など勧告的意見を導いた歴史的な流れに関する講演を行いました。また、ウィラマントリー元判事は「国際司法裁判所による勧告的意見の法的義務と制限」と題し、国際的な司法判断としての同意見の重要性と限界、さらには核軍縮に向けた核保有国による取組みを促すための市民行動の必要性等について述べました。続いて、平和市長会議を代表して、広島市長が「核兵器廃絶のための緊急行動」の第二期としての新たな取組みである「Good Faith Challenge」を発表しました。その後、市長代表団の各市長が意見を述べ、出席したNGO等と活発な協議を行いました。

会議での会長スピーチはこちら

【市長代表団への参加都市】

ラークダル市(ベルギー) 、ゲスフェス市(ベルギー)、 マラコフ市(フランス) 、 ラーデベルグ市(ドイツ)、 マンチェスター市(英国)、ブライトン & ホブ市(英国)、 コベントリー市(英国)、ロンドン市(英国)、 ピネト市(イタリア)、ウースザン市(オランダ)、 ノース・オルムスタッド市(米国)、ダッカ市(バングラデシュ)、 スレイマニア市(イラク)、ワキソ市(ウガンダ)、 広島市(日本) 
以上11か国15都市

【全日程の活動内容】

7月2日
イギリス・オルダーマストン

イギリスで唯一の核兵器工場があるオルダーマストンでの平和集会に参加し、スピーチを行うとともに、核兵器工場長あてに核兵器製造の中止を求める要請文を手渡しました。

7月3日
イギリス・ロンドン

市長代表団とロンドン市長との会談を行い、核兵器廃絶に向け協力体制を築くことを確認する宣誓書へ、広島市長及びロンドン市長による共同署名を行いました。

イギリス・ロンドン

イギリス国防情報担当局長と市長代表団との会談を行い、核兵器廃絶や都市への照準解除を求めました。

イギリス・ロンドン

イギリス国会議事堂での平和NGO主催の公開意見交換会でスピーチを行いました。

7月4日
オランダ・ハーグ

オランダ外務省軍縮担当特使と会談し、2020年までの核兵器廃絶を求める緊急行動への協力を求め、首相宛の要請書を手渡しました。

7月5日
オランダ・ハーグ

ハーグ市において、国際司法裁判所(ICJ)がある平和宮で勧告的意見10周年記念会議を開催し、「Good Faith Challenge」を発表しました。

オランダ・ハーグ

国際司法裁判所(ICJ)前にNGOが設置した「国際法を守る壁」の展示を訪問しました。

オランダ・ハーグ

ハーグ市主催による平和NGO等との平和会議に出席し、秋葉会長がスピーチを行いました。

7月6日
ベルギー・ブリュッセル

ベルギー外務大臣と会談し、核兵器廃絶に向けた取組を要請しました。

ベルギー・ブリュッセル

ブリュッセル市内で展示されていた「国際法を守る壁」を訪れました。

ベルギー・ブリュッセル

市長代表団でNATO(北大西洋条約機構)本部を訪問し、核兵器の配備や撤廃、核廃絶に関する意見交換を行いました。

7月7日
ベルギー・ブリュッセル

欧州議会での国際司法裁判所勧告的意見10周年記念会議に出席しました。

ベルギー・イーペル

平和市長会議の国際事務局が設置されたイーペル市を訪れ、開所式へ出席するとともに、平和市長会議の記念モニュメントの除幕式を行いました。