ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のベアトリス・フィン事務局長の広島訪問を受け入れました。

2018年1月

 2017年のノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のベアトリス・フィン事務局長が川崎哲国際運営委員と共に広島を訪問されました。広島滞在中は、原爆死没者慰霊碑への参拝・献花や平和記念資料館の見学、被爆体験証言の聴講等により被爆の実相に触れていただくとともに、「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」と題した若者との対話集会では、講師を務めていただきました。

フィンICAN事務局長の訪問日程:平成30年1月14日(日)~1月15日(月)

1月15日(月)
原爆死没者慰霊碑参拝・献花、原爆ドーム視察

フィン事務局長は平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花するとともに原爆ドームを視察されました。

原爆死没者慰霊碑参拝・献花、原爆ドーム視察
広島平和記念資料館見学

フィン事務局長は広島平和記念資料館を訪れ、小溝事務総長の案内により原爆によって壊滅した街の様子を伝えるCGや犠牲となった子どもの遺品などを見学されました。芳名録には、「広島は希望の都市であり、ICANは核兵器の終わりを見届けるため皆様と共に力を尽くします」と記帳されました。

広島平和記念資料館見学
被爆体験証言の聴講

フィン事務局長は、8歳の時に爆心地から2.4キロの場所で被爆した小倉桂子さんの被爆体験証言に真剣な表情で聞き入り、小倉さんのつらい体験に心を動かされた様子でした。フィン事務局長は、「被爆者の体験や活動があったからノーベル平和賞を受賞できた。私たちはともに闘っている」と述べられました。

広島平和記念資料館見学
対話集会事前打ち合わせ兼昼食

フィン事務局長は対話集会で発表する広島の4人の若者と昼食をとりながら交流されました。

対話集会事前打ち合わせ兼昼食
松井会長、フィン事務局長、4人の若者による記念写真撮影及び「原爆の絵」鑑賞

対話集会の前に、松井会長、フィン事務局長、4人の若者による記念写真撮影を行いました。また、フィン事務局長は広島市立基町高等学校の生徒から、被爆者の体験を聞き取って描いた「原爆の絵」について説明を受けながら、その作品を鑑賞されました。

松井会長、フィン事務局長、対話集会に登壇する広島の4人の若者による記念写真撮影及び「原爆の絵」鑑賞 松井会長、フィン事務局長、対話集会に登壇する広島の4人の若者による記念写真撮影及び「原爆の絵」鑑賞
若者との対話集会「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」

第一部では、松井会長の開会挨拶に続いて、フィン事務局長から「We Shall Not Repeat the Evil: How Japan Can Lead us Towards a Nuclear Free World」と題した基調講演をいただき、核兵器廃絶に向けての熱い思いを語られました。また、若者に、「希望、活力、ソーシャルメディアという自分たちの強みを活かし、思いを同じくする仲間とつながってより良い未来に向けて行動していってほしい」と述べられました。続いて行ったフィン事務局長への質疑応答の時間には、若者から多くの質問があがり、活発なやりとりとなりました。
基調講演質疑応答の動画はこちら(英語)
基調講演と質疑応答のスクリプトはこちら 
*同時通訳のスクリプトを編集したものです。転載はご遠慮ください。

第二部では、広島の4人の若者がそれぞれの平和活動を発表し、続いてその4人とフィン事務局長による対話が行われました。フィン事務局長は4人に、SNSの活用や核兵器禁止条約に背を向ける日本政府に政策を転換してもらうよう働き掛けることの重要性を助言し、エールを送られました。

今回の対話集会に参加した若者達は、被爆者の思いを大切にして、核兵器のない世界の実現に向けて何をすべきか、しっかり考え行動している若いフィン事務局長の生き様を目の当たりにして、自らどのような行動が出来るのかといったことを考える貴重な機会になりました。

若者との対話集会「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」 若者との対話集会「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」 若者との対話集会「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」 若者との対話集会「ノーベル平和賞受賞団体ICANのベアトリス・フィン事務局長と語る:平和な世界の実現に向けて」