平和市長会議及び会長がフランツ・モル財団から「2007 核のない未来賞」を受賞しました。

2007年10月18日[オーストリア・ザルツブルグ市]

2020ビジョンをはじめとする世界規模の平和推進活動を通じ、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた国際世論の喚起に多大な功績を残してきたことが 評価され、Franz ll財団から平和市長会議とその代表を務める秋葉広島市長に対して、「2007 核のない未来賞」が授与されました。

2007年10月18日(木)、オーストリアのザルツブルグ州政府の協力によりザルツブルグ市で実施された授賞式には秋葉会長が出席し、同賞実施委員会のクラウス・ビガート代表から認定証が秋葉市長に手渡されました。

秋葉市長は受賞スピーチで、核兵器廃絶に向けた世界的な取組みを奨励している同財団から賞を授与されたことは平和市長会議のこれまでの取組みが認められた証で光栄であり、その期待に応えられるよう、 核兵器廃絶に向けの加盟都市とともに努力していきたいと決意を述べました。

また、先にノーベル平和賞の受賞が決定したアル・ゴア氏と気候変動に関する政府間パネル(IPPC)による世界的な環境保護活動を例にして、地球温暖化のような科学的事実についても利害関係者が真実を隠したり、ねじ曲げようとすることがある中、事情がより悪いと言える核兵器廃絶を進めていく上で同賞の受賞は状況を変える大きな力になると感謝の意を表明しました。加えて、被爆体験の風化と核兵器廃絶に一向に取り組まない核保有国の現在の困難な状況下で、我々が行うべきことは、 大多数の市民の核兵器反対の思いを明確に示し、人々に行動を起こさせ、大多数の意志が国際政治の政策決定に反映されることを確証することであると訴えました。

さらに、「2020ビジョン(核兵器廃絶のための再検討会議に向け、世界各国の都市に平和市長会議の活動への参加を呼び掛けるとともに、 核のない平和な未来の実現に向け、「核のない未来賞」関係者との連携の重要性を訴えました。

今回、同賞は平和市長会議のほか、Horst Siegwart Güntherライプチヒ大学教授(ドイツ)及びNGOのWhite Face and the Defenders of the Black Hills(米国)が受賞しました。また、長年にわたる核兵器廃絶等の平和活動への功績が評価され、Freda Meissner-Blau女史(オーストリア)とArmin Weiss教授(ドイツ)が表彰されました。

〔Franz Moll財団について

1992年にザルツブルグ(オーストリア)で開催された「世界ウラニウム会議」で採択された「ザルツブルグ宣言」の精神に基づき、核兵器廃絶と原子力エネルギーからの世界の解放に取り組む個人、団体の顕彰を目的に1997年に設立された非営利団体であり、毎年「核のない未来賞」を贈呈しています。本部はドイツのミュンヘン。

「核のない未来賞」について

1998年に創設された同賞は、核兵器及び核の恐怖からの世界の解放に向け、①問題解決、②教育、③反核活動の3つの分野において世界各地で特筆すべき活動を行っている個人、団体を顕彰する賞であり、このほか、長年にわたる核兵器廃絶等の平和活動への功績を讃える生涯功績賞も設けられています。今回、平和市長会議は問題解決の分野で受賞しました。