クエルナバカ市のモレロス自治大学学生、広島市立大学Hiroshima and Peaceプログラム参加へ ~広島の平和のメッセージを中南米の次世代へ~ 

2026年7月[相川知子専門委員]

このたび、平和首長会議加盟都市であるメキシコ・モレロス州クエルナバカ市の学生、ジャスミン・アヤラ・エスピノサさんが、来る8月3日から7日まで開催される広島市立大学主催の「Intensive Summer Program 2026: Hiroshima and Peace」に参加できることとなった。クエルナバカ市は、首都メキシコシティの南約90キロに位置する都市である。メキシコ出身学生の過去の参加状況については確認できていないが、少なくともクエルナバカ市からの参加は今回が初めてであり、中南米の若者が広島で平和について学ぶ貴重な機会となる。

ジャスミンさんはモレロス自治大学経済学課程に在籍し、エルネスト・高柳・ガルシア先生の指導のもと、平和研究や社会問題について学んでいる。2024年には、同大学で開催された国際平和デー記念講演会において、パネルディスカッションの司会およびコーディネーターを務めたほか、現在も「調和と平和」に関するアンケート調査プロジェクトに積極的に取り組んでいる。

高柳先生は、2025年8月に長崎市で開催された平和首長会議総会への出席のため来日し、広島および長崎の平和記念式典にも参列された。その経験を通じて、被爆地で平和について直接学ぶ機会を、今後はぜひ若い世代にも体験してほしいとの思いを強くされた。そこで今年、教え子であるジャスミンさんを本プログラムの参加者として推薦され合格の吉報を受け取った次第である。

今回、訪広を約1か月後に控え、オンラインでジャスミンさんおよび高柳先生と面談し、プログラムの概要や日程、広島滞在中の宿泊場所、現地での移動方法などを確認した。プログラムでは、被爆体験証言の聴講、広島平和記念資料館の見学、平和記念式典への参列、平和構築や核兵器をめぐる講義、参加者同士の討議および発表などが予定されている。

さらに、日本における時間厳守の習慣や、挨拶、お辞儀などについて説明した。自己紹介や挨拶など、日常生活や移動の際に役立つ簡単な日本語を練習した。

今回の参加は、ジャスミンさん自身の学術的成長にとどまらず、広島で学んだ平和の理念や被爆の実相を、帰国後にクエルナバカ市の大学や地域の若い世代へ伝えるだけでなく、オンラインを通じて中南米の若い世代とも共有したいと計画している。

高柳先生が広島・長崎で得た経験と平和への思いが教え子へと引き継がれ、さらに次の世代へと広がっていくこの取り組みが、広島とクエルナバカを結ぶ新たな平和交流へ発展することを期待したい。

モレロス自治大学国際平和デー記念講演会