9月の平和週間についてフランスの加盟都市の活動紹介

2026年9月19日~27日[フランス支部]

国際連合は、2026年9月21日の国際平和デーのテーマを「平和に投資しよう―すべての人のために、どこにでも、毎日(Invest in Peace – For Everyone, Everywhere, Every Day)」とし、日々の暮らしの中で平和の実現に取り組む人々をたたえました。

フランスでは、平和首長会議フランス支部と、約200の団体が参加する「平和行進全国連合」が、9月19日から26日にかけて、平和行進、討論会、展示会、自治体の首長や議員との意見交換などの取組をさらに広げるよう呼びかけました。最終日の9月26日は「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」に当たります。

平和首長会議の加盟都市は、それぞれの方法でこれらの活動に参加しました。

オバーニュ(AUBAGNE)

第36回平和行進

オバーニュ市内の通りを進む第36回平和行進

フランスで最も早く平和首長会議に加盟した都市の一つであり、長年にわたりフランス国内の協会を率いてきたオバーニュ市では、9月20日(日)、市長や市議会議員らが参加する中、第36回平和行進が開催されました。

オーダンクール(AUDINCOURT)

平和の木のもとで共同作品を制作

ジャピー公園の「平和の木」で行われた式典に参加する子どもたち

オーダンクール市は、9月21日午後5時30分から、ジャピー公園にある「平和の木」のもとに市民を招き、記念行事を開催しました。

式典は、「Réussir Ensemble」と「Francas du Doubs」の子どもたちによる詩の朗読で始まりました。

その後、参加者はメッセージを書いたり、平和を象徴する絵を描いたりして、地域の青少年文化センター「MJCサン=テグジュペリ」とともに共同作品を制作しました。その隣には、子どもたちが制作した「平和の言葉のガーランド」も飾られました。

市は、平和は対話と連帯を通じて日々築かれるものであると強調しました。

ボヌーイ=シュル=マルヌ(BONNEUIL-SUR-MARNE)

戦争の犠牲となった子どもたちを追悼するため、木の枝の奉納

ボリス・ヴィアン、ネルソン・マンデラ、パブロ・ネルーダ、マフムード・ダルウィーシュなど、平和に関わる人物の肖像画の前で朗読する子どもたち
白い花で飾られた「平和の木」(1991年2月9日植樹)

平和首長会議に最近加盟したボヌーイ=シュル=マルヌ市では、9月21日午後5時から、サルバドール・アジェンデ通りにある「平和の木」の周りに、市民、市議会議員、放課後児童施設の子どもたちが集まりました。

会場では、朗読やスピーチが行われたほか、世界各地で戦争の犠牲となった子どもたちを追悼するため、木の枝が捧げられました。

市は、2026年の国連のテーマを広報活動にも取り入れました。

グリニー(GRIGNY)

平和をテーマにした「若手作家・若手イラストレーター賞」の授賞式

グリニー市のシドニー・ベシェ文化センターで行われた第12回「若手作家・若手イラストレーター賞」の授賞式

グリニー市は、国際平和デーに合わせた平和週間の一環として、9月23日(水)、シドニー・ベシェ文化センターで第12回「若手作家・若手イラストレーター賞」の授賞式を開催しました。

「平和の都市」を掲げる同市では、今年のテーマを「友情、スポーツ、障害―平和の源泉」としました。

このコンテストは、市内に住む6歳から15歳までの子どもたちを対象とし、文章や絵を通じて創造性を育むことを目的としています。

満員の会場では、市議会議員のイヴリーヌ・ル・ブリアン、セイナブ・レオニー・ディアラ、マフムード・ソイリヒの各氏と、読み聞かせ団体「Lire et faire lire」のボランティアから、参加者に賞が授与されました。

ラセランとカズヌーヴ(LASSÉRAN AND CAZENEUVE)

ネスティエで「平和のためのまちと村」をテーマに、農村部の首長が集う会議の開催

ネスティエで開催された「平和と人間性への願い」フェスティバルの屋外会場に集まった参加者

9月6日(日)、オート=ピレネー県ネスティエの社会福祉活動センター(CCAS)の休暇施設で、「平和と人間性への願い」フェスティバルが開催されました。

この催しは、フランス共産党(PCF)の地域組織が、20以上の政治団体、労働組合、市民団体とともに主催したものです。

当日は、平和を願う詩的な行進で幕を開け、午前11時からは、平和への取組を進める首長らが参加する「平和のためのまちと村」と題した会議が開かれました。

カズヌーヴ村長のマルティーヌ・ラボルド氏は、ラセラン村の前村長ミシェル・ソリアーノ氏に代わってスピーチを行いました。

ソリアーノ氏は、平和広場、平和の庭、平和の壁、平和カフェの整備や、子どもたちとの継続的な活動を通じて、村に平和の文化を根付かせてきました。

ラボルド村長は、平和は自治体から始まり、学校教育の段階から学ぶものであり、戦争よりも大きな勇気を必要とすると訴えました。

また、平和首長会議フランス支部が提案する「平和の文化のための地域行動プログラム」を紹介した後、ウクライナやガザの情勢、被爆者の記憶について言及しました。

最後に、自治体の首長や議員に対し、壁を築くのではなく、人々のつながりを築く「絆の建築家」となるよう呼びかけ、「平和、人間性、勇気」という三つの言葉でスピーチを締めくくりました。

マラコフ(MALAKOFF)

「平和へのまなざし」―芸術、討論、核兵器の記憶をめぐる9日間

9月25日の女性連帯団体による催しに関連し、マドレーヌ・ペルティエを描いた映画の一場面
国際平和デーの記念行事に集まった市民
9月20日の集会でスピーチする芸術家、市民、市議会議員ら

平和首長会議の長年の加盟都市であるマラコフ市では、国際平和デーに合わせて平和週間を設けました。

平和活動や国際連帯に取り組む団体と「平和のための芸術家たち」のグループが中心となり、公共空間での創作活動、映画上映、討論会など、多彩なプログラムが実施されました。

主なプログラム

  • 9月19日:トレゾ・フェスティバルで平和をテーマにした創作ワークショップを開催。
  • 9月20日:1918年11月11日広場と平和広場で、木々を編み物で飾る取組や、2024年から市民が刺繍してきた「平和のメッセージ」の展示を実施。また、カンパニー・トランスヴェルスによるダンス公演「世界を抱きしめる」、コンサート、芸術家、市民、市議会議員らによるスピーチが行われました。
  • 9月22日:歴史家クロエ・モーレル氏、カタリーヌ・ガブリエル氏、フランシス・ヴュルツ氏が参加し、「戦争の論理に対抗し、外交への回帰を目指す」と題した円卓討論会を開催。主催はARACと平和運動団体。
  • 9月23日:トム・フォンテニーユ監督を迎え、ドキュメンタリー映画『Cœur secret(秘密の心)』を上映。
  • 9月25日:女性連帯団体「Femmes solidaires」が、マドレーヌ・ペルティエを追悼する催しを開催。
  • 9月25日~27日:「核兵器にノーを―ヒロシマ・ナガサキを二度と繰り返さない」と題した展示会を開催。広島・長崎研究所による映画『しあわせの鳥(L’Oiseau bonheur)』の原画を展示。
  • 9月27日:有原誠治監督によるアニメーション映画『しあわせの鳥』を上映。広島・長崎研究所の所長であるミホ・シボ=シマ氏が作品を紹介しました。

モンペリエ(MONTPELLIER)

市民団体が中心となって進めた平和週間

平和週間中の討論会
の上映と意見交換
9月26日、「平和・連帯・正義」と書かれた横断幕を掲げて行進する参加

モンペリエでは、市民団体が中心となり、平和をテーマとしたさまざまな行事が開催されました。

主なプログラム

  • 9月20日:ユートピア映画館で、ドキュメンタリー映画『長崎の郵便配達(Le facteur de Nagasaki)』を上映。
  • 9月22日:ICANフランスおよび軍備監視団体「Observatoire des armements」のパトリス・ブヴレ氏を迎え、武器の製造と輸出をテーマにしたカフェ討論会を開催。
  • 9月24日:ポール=ヴァレリー大学で、ジャック・ファト氏による戦争、法律、平和をテーマとした講演会を開催。
  • 9月25日:セット市で、「武器を使わずに守る―世界的危機における非武装の市民による平和介入」と題した講演・討論会を開催。セット市の元市長フランソワ・リベルティ氏、平和研究所のセシル・デュベルネ氏、市民平和介入委員会のマリオン・ブラステル氏、ローガン・ジラール氏、人権連盟のソフィー・マザス氏が参加しました。
  • 9月26日:午後2時30分から核兵器廃絶の日に合わせた集会を開催。その後、シャルル・ド・ゴール広場から、気候、自然、平和、社会正義を求める行進が行われました。

ノワジー=ル・セック(NOISY-LE-SEC)

市庁舎前広場で記念行事を開催

ノワジー=ル・セック市庁舎前広場での記念行事

ノワジー=ル・セック市は、9月21日(月)午後6時から、市庁舎前広場で、市民や各種団体とともに国際平和デーを記念する行事を開催しました。

この取組は、国際関係、平和の文化、宗教関連事項を担当する市議会議員、バ・エル・ハジ氏が中心となって実施しました。

市が「平和の文化」を専門に担当する職務を設けていることは、平和の文化が市政に深く根付いていることを示しています。

サン=マルタン=ド=ヴァルガルグ、サンドゥラ、ラ・グラン=コンブ、サン・ジュリアン・レ・ロジエ(SAINT-MARTIN-DE-VALGALGUES, CENDRAS, LA GRAND-COMBE AND SAINT-JULIEN-LES-ROSIERS)

平和フェスティバルを振り返って

写真:自治体の建物の前に設置された「PAIX(平和)」の大きな文字
フェスティバルの参加者に語りかける登壇者
グループ「Vidala」によるコンサート。背景には、1977年のアルゼンチンの「五月広場の母たち」の映像が映し出されています。

数日間にわたり、平和首長会議の加盟自治体では、集会、映画、音楽、討論などを通じて、平和を身近に感じるさまざまな催しが行われ、多くの感動が生まれました。

サン=マルタン=ド=ヴァルガルグでは、グループ「Vidala」による公演でフェスティバルが開幕しました。民族、人々の自由、平和をテーマにした力強い音楽が披露されました。

サンドゥラでは、映画『しあわせの鳥』の上映が観客に深い感動を与えました。約50人が参加し、上映後には活発な意見交換が行われました。

子どもたちからも、素朴ながら本質を突いた言葉が寄せられました。

「戦争なんて意味がない。飛行機からは爆弾の代わりに折り鶴を落とせばいいのに!」

国際平和デーの9月21日には、ラ・グラン=コンブで小学4~5年生に相当する9~11歳の児童80人を前に、「Vidala」が公演を行いました。

その後、サン・ジュリアン・レ・ロジエに参加者が集まり、自治体と住民が日々の暮らしの中で、どのように真の平和の文化を育んでいくことができるかについて話し合いました。

平和を実現することは、単に戦争がない状態について語ることではありません。

知識を伝え、教育し、交流し、人と人とのつながりをつくり、連帯、尊重、友愛に基づく社会をともに築くことでもあります。

平和は、これらの自治体でも、人々の日常生活の中でも、日々築かれていくものなのです。

サラン(SARAN)

映画『爆弾と私たち』を通じて核軍縮を考えた日

2026年国際平和デーの公式ビジュアル

サラン市では、9月23日(水)に「平和の日」の行事が開催されました。午後には、シャトー・ド・レタン公園にさまざまな展示ブースや体験活動が設けられました。夜には、サラン市内のパテ映画館で、グザヴィエ=マリー・ボノ監督によるドキュメンタリー映画『爆弾と私たち(La bombe et nous)』が無料上映され、上映後には監督との意見交換が行われました。この催しは、核兵器に反対する取組が展開された一週間の中で開催されました。

ヴァレンヌ・ヴォーゼレ(VARENNES-VAUZELLES)

「1001の文化」―ウクライナとの連帯と新たな平和の木の植樹

「1001の文化」のステージで披露された、ウクライナとの連帯を示す催し
9月21日、平和広場で行われた新たな平和の木の植樹

ウクライナ国旗などを掲げて記念撮影する代表団

9月17日から21日にかけて、ジェラール・フィリップ・センターと平和広場で、文化・市民交流イベント「1001の文化」が開催され、ウクライナに焦点を当てた催しが行われました。展示、ダンス、食文化、演劇、音楽、講演、ワークショップなど、多彩なプログラムが実施されました。ヴァレンヌ・ヴォーゼレ市のパートナー都市であるウクライナのムラファ市は、アートワークショップと、同市の子どもたちによる絵画展を実施しました。また、ウクライナ代表団、ブルゴーニュ地方およびヴィーンヌィツャ州の関係者が立ち会う中、両自治体はパートナーシップ憲章に署名しました。フェスティバル最終日の9月21日、国際平和デーには、地元企業から寄贈された、ウクライナを象徴する樹木であるセイヨウカンボク3本が植樹されました。これにより、平和広場に植えられた平和の木は4本目となりました。会議では、ダンケルク市の副市長とマリウポリ市の第一副市長から寄せられたビデオメッセージも上映されました。連帯支援のための寄付活動では、衛生用品、食料品、生活必需品など約500キログラムと、パソコン5台が集まりました。これらは、ANAR協会を通じてマリウポリからの避難民に届けられる予定です。市は、この催しをムラファ市との持続的なパートナーシップの出発点と位置付けています。

ベニシュー(VÉNISSIEUX)

9月23日(水)に市主催の行事を開催

「パレスチナをめぐる集い」のポスター。9月23日(水)午後6時、ジャルダン・ド・ランヴォルで開催

ベニシュー市は、9月23日(水)、国際平和デーを記念する行事への参加を市民に呼びかけました。この行事は、平和運動団体の地域支部と協力して毎年開催されているものです。2025年には、平和の木の植樹や、アンリ・ワロン児童館で子どもたちが描いた鳩の絵の展示が行われました。

ヴィトリー・シュールセーヌ(VITRY-SUR-SEINE)

「戦争と緊縮財政の悪循環を拒否する」―市長が平和行進を呼びかけ

「私たちは平和を望む」と書かれた横断幕を掲げて行進する参加者

9月21日に発表した声明の中で、ヴィトリー・シュールセーヌ市長のピエール・ベル=ロック氏は、戦争や国際法違反が相次ぐ中、平和を求める声を守り続ける必要があると改めて訴えました。市長は、こうした紛争が市民の日常生活にも影響を及ぼしていると指摘し、とりわけ労働者世帯に重くのしかかる燃料費やエネルギー価格の高騰を例に挙げました。声明では、フランス政府がNATOの要求に足並みをそろえ、再軍備競争を進めていることを批判しました。また、政府が自治体にさらなる負担を求める一方で、2026年の国防予算が67億ユーロ増額されたことにも言及しました。こうした状況を受け、市は市民に対し、平和運動団体の地域支部や各種団体とともに、9月21日(月)午後6時に市庁舎前から出発する平和行進への参加を呼びかけました。同日、市は「みんな違って、みんな一緒に」をテーマとした祝祭的なイベント「Festicapaix 2026」の写真報告も公開しました。同市では、2026年4月にイヴリー・シュールセーヌ市と共同で第10回「Vivicittà」平和マラソンを開催したほか、5月には平和の文化をテーマとした「ライラック祭」が行われるなど、年間を通じて平和に関する取組が展開されました。


LIVE PEACE 2026

平和のためのコンサート

2026年9月16日~30日

平和首長会議加盟都市での取組

アヌシーでのステージコンサート
2026年9月16日にパリのル・アザール・リュディックで開催された、Ellé、FYRS、Maxence Alexandre出演のLive Peaceコンサートのポスター

2025年に10人のノーベル平和賞受賞者の支援を受けて始まった「Live Peace」は、国際平和デーの9月21日前後に、「#WeWantPeace」をスローガンとしてコンサートや文化イベントを開催する団体です。フランスの音楽祭「Fête de la Musique」をモデルに、国際平和デーを多くの人々が参加する祝祭の日にすることを目指しています。2025年には約50都市に活動が広がり、2026年には目標としていた88都市での開催を達成しました。また、自治体に対して「Live Peace Cities(ライブ・ピース都市)」への参加を呼びかけています。

ヴァレンヌ・ヴォーゼレ

同市は、ジェラール・フィリップ・センターで開催される2つのコンサートを世界共通プログラムに登録しました。9月19日(土)午後8時には、その日のワークショップを締めくくるクラシック音楽コンサートが開催されました。出演したのは、ロシアを離れ、ウクライナを支援しているピアニストのタチアナ・プロコペンコ氏と、サン=ミヌー・リトミック学校です。バッハ、グリーグ、ベートーヴェンの作品が演奏されました。また、9月20日にも2回目のコンサートが予定されていました。

サラン

サラン市は、9月23日の「平和の日」の行事を、Live Peaceの「City Event(都市イベント)」として登録しました(前述のサラン市の記事を参照)。

パリ

パリでは、9月16日、18区のル・アザール・リュディックで、Ellé、Maxence Alexandre、FYRSによる無料コンサートが開催されました。

このほか、9月21日には、フランス語圏ロータリー親睦団体による平和シンポジウムがサル・コルトーで開催されるなど、関連する取組も行われました。

アヌシーでの大規模コンサート

全国的な中心イベントは、9月20日にアヌシーのヴィニエール=ポマリー公園で開催された大規模な無料コンサートでした。Imany、Synapson、Chimène Badiなどのアーティストが出演し、国際平和ビューローの共同会長フィリップ・ジェニングス氏も参加しました。

Live Peaceの取組には、フランス国外の平和首長会議加盟都市も参加しました。

ベルギーのイーペルでは、児童たちが太鼓を演奏しながらグラン・プラスまで行進し、全長60メートルの平和の旗を広げました。また、ベルギーのブルージュでは平和週間が開催され、クロアチアのビオグラード・ナ・モルもこの取組に参加しました。

公式ウェブサイト: https://www.live-peace.com/

写真提供:フランス支部