サラエボ市では、サラエボ大学のキャンパス内とアレクサ・シャンティッチ小学校の中庭の2か所に、ピースサークル®が設置されています。これらは、同じ都市の異なる場所において、平和、自然、教育、地域社会をどのように結びつけることができるかを示す具体的な事例となっています。
ピースサークル®は、フィンランドの教育者ミカ・ヴァンハネン氏が考案したもので、「Heart–Head–Hands(心・頭・手)」のアプローチを通じて、人と自然に対する思いやり、理解、具体的な行動を結びつける取組です。
この2か所では、大学と小学校という異なる教育環境で、このアプローチが実践されています。サラエボ市の取組は、平和を日常の意識や行動に結びつけるものであり、平和首長会議が目指す「平和文化の振興」という観点からも、特に意義深いものです。
小学校の立地にも特別な意味があります。同校は、サラエボ包囲戦の際に、市とその住民にとって重要な意味を持っていた空港周辺地域の近くに位置しています。こうした場所に、次世代を担う子どもたちのために、平和、自然、教育、対話を大切にする空間を設けることには、特別な意義があります。
また、サラエボ市は、国際交流の機会を通じて、ピースサークルの理念を継続的に紹介しています。
2026年9月には、サラエボ市が主催した「URBACT Pioneers Accelerator Final Event」において、大学キャンパス内のピースサークルが視察先の一つとなりました。ヨーロッパ各都市や団体を代表する70人以上の海外参加者に、この取組が紹介されました。
同年10月には、サラエボ市が10か国から集まった「Bauhaus Bites」プロジェクトの関係者に、この取組を紹介しました。同プロジェクトは、EUの研究・イノベーション支援プログラム「Horizon Europe」の一環として、ニュー・ヨーロピアン・バウハウスの価値観を取り入れ、持続可能で健康的、かつ包摂的な食環境の整備を目指すものです。
こうした経験を通じて、ピースサークルの理念は異なる背景を持つ人々にも伝えやすいことが示されました。そのメッセージは直感的に理解しやすい一方で、「平和文化の振興」において、公共空間、自然、教育、地域社会が果たす役割について、より幅広い対話を生み出すきっかけにもなっています。
サラエボ市の2つのピースサークルは、この取組が地域や教育環境に応じて柔軟に展開できることを示しています。また、地域の公共空間や日常生活の中で「平和の文化」を目に見える形にする方法を考える上で、他の都市にとっても参考となる事例です。
ピースサークル®のアプローチについて、さらに詳しくお知りになりたい方は、以下までお問い合わせください。
Mika Vanhanen
Plant And Care For Peace ry
Email: mika.vanhanen@peacecircle.world

写真:Dr. Sabrija Čadro




