北海道函館市は、昭和59年(1984年)8月6日に「核兵器廃絶平和都市宣言」を行って以来、平和大使の派遣や平和教育公開授業、函館空襲と太平洋戦争展、原爆写真パネル展の開催など、さまざまな平和事業を実施し、原爆の恐ろしさや悲惨さ、平和の尊さを市民の皆さまに訴えてまいりました。
函館市内には、今もなお残る「戦争の足跡」が点在していますが、戦後80年が経過し、この戦争の記憶を継承する術が年々失われつつあります。この戦争の記憶の風化を防ぐとともに、次代を担う子どもたちに戦争の恐ろしさや平和の尊さをより身近に感じてもらうため、令和7年(2025年)8月11日 戦後80年の節目にあたり、恒久平和を祈念して事業を実施しました。
夏休み期間中の祝日に実施した「親子平和フィールドワーク」では、戦時下における小学生の生活の様子や「箱館戦争」の歴史などの勉強会を行ったほか、ロープウェイで函館山に登り、山頂にある「函館要塞」など、市内に残る「戦争の足跡」をめぐるフィールドワークを実施し、また、同時期に市立函館博物館で開催した「ロビー展『戦後80年 太平洋戦争と函館』」の観覧も行いました。
17組41名の小学校高学年の児童とその保護者にご参加いただき、参加者向けに実施したアンケートでは「戦争の苦しさを実感した。戦争は絶対にだめだと思った。」「子どもと一緒に平和について考えるきっかけとなった。」などの声が寄せられ、若い世代のさらなる平和意識の高揚が図られた事業となりました。






[写真提供:函館市]
平和文化の振興
