東京3都市が連携して「戦争体験アーカイブ事業」を実施

募集:2021年6月1日~8月31日 イベント:2021年12月12日[東京都日野市、国立市、多摩市]

戦後76年を迎えた2021年度、東京都日野市、国立市、多摩市の3市で連携し、戦争を体験された方の体験を文章と肉声で残す「戦争体験アーカイブ事業」を実施しました。各市在住の戦争体験者から、自身の体験を残したいという声を複数いただいていたことがきっかけです。第9回平和首長会議国内加盟都市会議総会を国立市で実施した際に協働した国立市内の出版社 株式会社今人舎の協力のもと実施した本事業では、「次世代に伝えたいあなたの戦争体験」をテーマに体験文を募集し、3市合わせて70編が寄せられました。林家木久扇委員長以下、歌手の加藤登紀子氏、国連軍縮担当上級代表 中満泉氏ら6名の選考委員会による選考を経て、事業全体として30編が選ばれました。

入選となった30編については、体験文と当時の写真を配し、「音筆(おんぴつ)」(音声再生機器)を用いてご本人の肉声で体験文の朗読を聞くことができる「音声パネル」を作製しました。3市では、この音声パネルとその内容をまとめた小冊子を作製・保存し、今後平和イベントで多くの方にご覧いただくなど、有効に活用していきます。また、2021年12月12日には日野市において、体験文が入選となった方と選考委員をお招きして、記念イベントおよび音声パネル展示会を開催しました。中満泉氏はニューヨークよりビデオメッセージにて、自治体が連携した草の根の平和事業を評価くださいました。

本事業は、平和首長会議の新たな行動目標に掲げられた「平和文化の振興」としても位置付けられます。今回の音声パネルを通じて、戦争体験者と戦後世代がつながり、市民一人ひとりが平和や戦争について考え、行動するきっかけになることを願っています。引き続き、自治体間での広域的な連携を図りながら、平和施策の取組を進めてまいります。

(写真提供・報告:国立市)