北朝鮮の核実験実施声明に対する抗議文を発出しました。

2006年10月5日[北朝鮮:1回目の抗議 ]

朝鮮民主主義人民共和国
国防委員長 金 正日 様

抗議文

貴国が、核実験を実施するとの声明を発表したとの報に接した。

これは、被爆者をはじめ核兵器廃絶を求める世界の人々の願いを踏みにじる暴挙であり、断じて許されるものではない。ミサイル発射や核兵器開発等の政策を強硬に推し進める貴国の姿勢が、世界の平和と安全の構築を脅かす取り返しのつかない事態につながることを強く危惧する。

核兵器廃絶に逆行した貴国の一連の行動は、核軍縮の努力を約束した唯一の多国間条約である核不拡散条約(NPT)体制の崩壊の危機を増大させ、核軍拡や核拡散を加速させるものである。また、10年前の国際司法裁判所の勧告的意見に謳われた「核軍縮に向けた誠実な交渉義務」に明らかに反し、平和的解決に向けて重ねられてきた国際社会の外交努力を無にするものであり激しい憤りを覚える。我々は、120か国・地域の1,416都市が加盟する平和市長会議を代表して厳重に抗議する。

貴国は、核兵器の持つ非人間性について十分思いを致し、核実験実施の方針を即刻撤回すべきである。さらに、核問題等に関する6カ国協議に応じるとともに、NPT体制の枠内にとどまり、核抑止力に頼らない外交努力を行うなど、核軍縮に向けた誠実な交渉義務を果すことを強く求める。

2006年10月5日

会 長 広島市長 秋葉 忠利
副会長 長崎市長 伊藤 一長
副会長 ハノーバー市長 ヘルベルト・シュマルスティーク
副会長 マラコフ市長 カトリーヌ・マルガテ
副会長 マンチェスター市長 グリン・エバンス
副会長 モンテンルパ市長 ジェイム・R・フレスネディ
副会長 ボルゴグラード市長 エフゲニー・P・イシュチェンコ
副会長 アクロン市長 ドナルド・L・プラスケリック
副会長 クライストチャーチ市長 ゲーリー・ムーア
副会長 フィレンツェ市長 レオナルド・ドメニチ
副会長 ラークダル市長 パトリック・バンクルンケルスフェン