2025年8月22日、アルゼンチン最北部に位置するフフイ州において、ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展に関連した文化・教育活動が実施された。これらの活動は、フフイ州都サン・サルバドール・デ・フフイ市にある若者芸術センター(Centro de Arte Joven Andino/CAJA)を会場として行われ、平和および核兵器廃絶に関する理解と啓発を目的としたものである。
本事業は、1812年8月23日に起きた「フフイ脱出(Éxodo Jujeño)」の記念日前日から実施された。アルゼンチン独立戦争における重要な歴史的事件であり、フフイ市民が占領を免れるため自らの町を放棄・破壊したと知られている。この悲しい歴史的事実は、広島・長崎の経験と結びつき、地域の記憶とヒロシマ・ナガサキからの平和のメッセージを結びつけた。
サン・サルバドール・デ・フフイ市を中心に、フフイ日系人会(会長:ペドロ・佐藤氏)、ロータリークラブ、NIDOギジェルモ・ルー(クヤヤ地区)、エクトル・ティソン文化センター、NGOフンダシオンサダコ、ならびに在アルゼンチン広島県人会の協力により実施された。
プログラムには、展示の設置、平和のためのヒロシマセミナーの開催、折り鶴教室が加わり、ブエノスアイレスから来フした広島平和大使でありフンダシオンサダコ代表の相川知子が担当し、折り鶴が持つ平和、継承、世代間教育、そして千羽鶴という団体行動の象徴的意味について、折り鶴を折りながら教育的観点から説明が行われた。
サン・サルバドール・デ・フフイ市長ラウル・ホルへ氏から、平和教育および国際文化交流への貢献を評価され、「市の名誉来訪者」として公式に表彰され、ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展は、市の文化重要行事として認定された。同市が平和文化の推進および平和教育に積極的に取り組んでいることを示している。
というのも2024年“平和なまち”絵画コンテストで同コンテスト初のラテンアメリカで唯一特別賞を受賞したアビゲイル・バルガスさんの面会を受け、2025年度コンテストの周知も市長と行った。サン・サルバドール・デ・フフイ市が同コンテストを支援・推奨している点は、悲しい歴史を次世代に継承しつつ、平和を希求する価値観を子どもたちの教育を通じて育成するという、同市およびホルへ市長の平和文化教育への明確な方針を示すものである。本事業はメディアにも取り上げられ、市内のみならず州全体へと平和に関する教育的メッセージが広く発信された。
本展示会の成果を受け、世界遺産ケブラダ・デ・ウマワカに位置するティルカラ市を含む他地域への事業拡大についても関心が示されており、現在、さらなる展開に向けた協議が進められている。
この取り組みは、世界の歴史と地域の記憶を結びつけることが、平和教育の実効性を高めることを改めて示した。サン・サルバドール・デ・フフイ市においては、歴史の継承と教育を両立させる政策のもと、フフイ日本人会をはじめとする地域団体と連携しながら、平和を次世代へ伝える持続的な取り組みが進められている。








サン・サルバドール・デ・フフイ市長ラウル・ホルヘ氏とヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展、“平和なまち”絵画コンテストなどの記者会見の様子

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また期間中に展示会の準備を行い、ポスターをつるし、会場を飾りました。
22日午後5時から開会式で広島セミナーと平和の折り鶴教室を行いました。
[写真提供:相川専門委員]
