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国際基督教大学の2010年度広島現地学習の感想

2010年3月3日(水)から3月5日(金)までの間広島で国際基督教大学の現地学習が行なわれました。現地学習後に同大学が実施したアンケート結果から下記の項目についての参加者の感想を掲載します。

(1) 広島平和記念資料館の見学について

  • 記念資料館は素晴らしかったです。私にとって驚くべき経験でした。ただ、長崎の原爆や東京大空襲などの、大量破壊兵器による日本の他の戦災に関する展示などもあれば良かったと思います。
  • 少し急いで展示物を見て回ったので、残念ながら、ほとんどの部屋で展示を見るのに十分な時間がとれませんでした。もう30~60分ほど資料館で過ごす時間があれば良かったと思います。資料館自体は素晴らしかったです。
  • 原爆について改めて学びました。そして、原爆による被害者がこれ以上なければよいと思いました。

(2) リーパー理事長とのディスカッションについて

  • 広島市長の呼び掛けで世界中の都市が連携して核軍縮を推進するということと、今年5月に開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議について学んだことは、大変勉強になりました。

(3) ビデオ「母たちの祈り」の鑑賞について

  • 大変印象深かったです。よい映画の選択だったと思います。
  • 胸が痛みました。
  • 興味深かったですが、限定されており少し古いと感じました。White Light/Black Rain(邦題:ヒロシマ・ナガサキ)のような他のドキュメンタリー映画もあります。White Light/Black Rain は広島だけでなく長崎の話も取り上げており、それぞれの都市の被爆者14人のインタビューにより構成されています。重要なこととして、原爆に関与したアメリカ人へのインタビューも取り上げており、原爆の使用について60年後にどう思っているかを徹底的に探っています。

(4) 被爆証言講話について

  • 松島さんの証言を直接お聞きできたことは大変貴重で光栄なことでした。
  • 松島さんのお話は素晴らしく興味深く聞かせていただくことができ、話ができてよかったと思います。
  • 松島さんの勇気と忍耐強さに敬意を表します。
  • 素晴らしかったです。
  • お話いただきどうもありがとうございました。

(5) 広島平和研究所研究員との意見交換について

  • このセッションでは、韓国やシンガポールなどの多様な視点からの素晴らしい分析ができたと思います。このセッションが、自分にとっては、今回の現地学習の中で一番印象に残りました。同時に、彼らの発表やその他のセッションから出てきたことを議論したり質問する時間がなかったことが残念でした。
  • 非常に興味深かったですが、自由に議論する時間がもっとあれば良かったと思います。次回参加するグループは、彼らとの時間をもっと持つことをお勧めします。このセッションで、今回の問題をより深く掘り下げて理解するきっかけとなりました。

(6) 現地学習後のヒロシマに対する視点の変化について

  • 戦争中及び戦後の双方の政治的側面について、これまで以上にかなり多くのことを学びました。また、原子爆弾のこと及びその使用に導いた決断について色々なことを学びました。重要なこととしては、歴史と核軍縮を達成するための取り組みについての幅広い見解を聞くことができました。
  • 広島での現地学習は、より一層世界平和及び人類生存のために働きたいという気持ちを起こさせてくれました。大量破壊兵器とその影響に関する問題に対する認識が高まりました。反大量破壊兵器運動にもっと取り組みたいと思います。
  • 広島への現地学習の前は、今日の広島が平和推進と核軍縮のためにこれほど重要な中心地であることを認識していませんでした。原爆や放射能の影響、その経緯についてはたくさんのことを聞いたことがありましたが、広島が今日いかに前向きに取り組んでいるかということは知りませんでした。また、今日のヒロシマはなんときれいで活気のある街であり、日本はなんと立派にその都市を再建したのだろうかと思いました。
  • このことがいかにして世界をより平和なものにするため、人々を駆り立てているかということを改めて認識しました。今になってもっとたくさんの質問があります。
  • 印象深い経験でした。戦争という道を選んだ日本軍のリーダーたちの責任を感じており、互いを責め合う悪循環に留まるのではなく、戦争及び原爆の使用を平和運動の中心にしようとする日本人の心情についてよりよく理解できました。また、アメリカに敗戦し、アメリカ軍が駐留しているということ、また、そのことが日本の歴史や国民感情の多くを形作り、これまでになく、新たな国民のアイデンティティを形作っているという日本の事実に対しては想像以上の複雑さがあることが分かりました。そのことによって、ホロコーストやその記念資料館そして彼らが推進しているものの多くを思い起こしました。
  • 原爆は一刻も早く廃絶すべきです。また、原爆だけでなくイスラエルがパレスチナを攻撃するのに使用した細菌爆弾もです。すべての爆弾は使用を制限するべきだと思います。
  • ヒロシマを原爆の被害を受けた都市として考えるのではなく、もっと広く核兵器の問題に取り組む必要があるというように考え方が変わりました。また、核兵器の問題以上に、現在、いかに武力衝突が変化していっているかという問題についてもです。広島市が平和運動にいかに取り組んでいるか知りませんでした。

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