開設大学とシラバス

東北芸術工科大学 芸術平和学/芸術文化論

1 年度

2016年度

2 科目名

芸術平和学/芸術文化論

3 担当教員

主担当教員 田中 勝
副担当教員 坂東 慶一

4 年次

1年次配当

5 定員

抽選科目:300名

6 単位

2

7 曜日・時間

前期 火曜日 3時限 3b時限

科目の目的・到達目標

科目の目的:
東北芸術工科大学の建学の理念である「藝術立国」を柱とする「芸術と平和」や「生命の尊さ」を学び、本学で何のために学び、また、クリエーターとして、人間としていかに生きるべきかを各自が思考していきます。また、「想像力」と「創造力」をもって、社会や平和に貢献することができることを学び、志ある価値観を身につけていくことを目的とします。

また、本講義は、広島市と長崎市が推進する「広島・長崎講座」(公益財団法人広島平和文化センター発行)に認定(現在、国内48大学、国外17大学の計65大学で開設)されており、平和を希求する大学としての学びの場を展開していきます。

授業の概要・形態

本講義は3部構成にて授業を展開します。第1部では、建学の理念の「藝術立国」に立脚し、「平和と芸術」「戦争と芸術」に関する歴史や「平和学」理論の概要を学びます。

第2部では、「地域・社会における平和創造」について学びます。第3部では、「芸術が果たす平和への役割」について、国内外で活躍するアーティストや研究者を講師に迎え、授業を展開します。

また、第1部から第3部は、横断的に関係性を持ちながら授業を展開します。

授業形態

主として【講義】形式で進められますが、講師によっては【ワークショップ】形式によるグループワークやディスカッションが中心となる回もあります。

授業計画 (15回の計画と学びのポイント)

講義内容と担当講師(※日程、内容、講師は予定である)

第1部:「建学の理念と『芸術と平和』」

  • 4月12日
    ガイダンス&「藝術立国」について(田中勝)
  • 4月19日
    2つのソウゾウリョク(想像力/創造力)と芸術(宮島達男)
  • 4月26日
    ガルトゥング平和学「紛争を解決するためのワークショップ」(奥本京子)
  • 5月10日
    ナチのプロパガンダ・ポスターとデザイナー(坂東慶一)

    第2部:「地域・社会における平和創造」

  • 5月17日
    コンテンポラリー・ダンスと平和行動(フィリップ・シェエール)
  • 5月24日
    地雷・小型兵器・子ども兵・平和教育「こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した」(鬼丸昌也)
  • 5月31日
    コミュニティデザインが地域に果たす役割(山崎亮)
  • 6月 7日
    姉妹校・京都造形芸術大学生と語り合う復興と「藝術立国」(田中勝)

    第3部:「芸術が果たす平和への役割」

  • 6月14日
    現代美術(彫刻)と平和:チェルノブイリからサン・チャイルドまで(ヤノベケンジ)
  • 6月21日
    中間レポート試験(田中勝)
  • 6月28日
    平和のアーティスト作品&ワークショップ(田中勝)
  • 7月 5日
    Merry Smile Action(水谷孝次)
  • 7月12日
    エシカル・ブランドがつくりだす世界(末吉里花)
  • 7月19日
    Music & Peace
  • 7月26日
    最終レポート試験(田中勝)

自己学修(事前学修・振り返り)

◆事前学修

各回のテーマについて、シラバスに掲載された【参考書籍・文献、参考WEBページ】等を参考に調べ、事前学修をする。(60分)

◆振り返り

  • 授業内容と、「気づき」と「学び」をまとめて、中間レポート試験および最終レポート試験で集約できるようにしておくこと。(30分)
  • 各講師の講義を聞き、興味関心をもった事柄について、調査をする。(30分) 

到達目標

学部4年間のスタートの講義にあたり、「本質を見ようとする姿勢、純粋な目:想像力」を獲得することが、今後の学びのベースとなるため、最大の到達目標値とし、具体的には下記の7項目(①~⑦)を到達項目とします。

◆本質を見ようとする姿勢、純粋な目:想像力(40%)

  • 建学の理念の「藝術立国」について自分の言葉で語ることができる。
  • 2つのソウゾウリョク(想像力と創造力)について語ることができる。
  • 平和学の分野の人物について語ることができる。
  • 「平和のアーティスト」の名前を上げ、内容を語ることができる。

    ◆想いを形にできる力:創造力(20%)

  • 自分の専門分野と平和学の関係を語ることができる。

    ◆問題提起と解決への強い意志:課題探究力(紛争転換(トランセンド)力)(20%)

  • 紛争(コンフリクト)を解決するために必要なことは何かを語ることができる。

    ◆人と社会への積極的協調・実践:コミュニケーション能力(20%)

  • 「芸術平和学」的視点で自ら平和の発信者として語ることができる。

評価方法

中間レポート試験:50%
最終レポート試験:50%
計100% ※単位付与に必要な授業参加(出席)条件を3分の2以上とします。

参考書・参考文献

『藝術立国』
(德山詳直著,幻冬舎)

『「宮島達男 解体新書」すべては人間の存在のために』
(宮島達男著,Akio Nagasawa Publishing)

『柿の木の物語 長崎で被爆した柿の木とその子どもたちが教えてくれる大切なこと』
(「時の蘇生・柿の木プロジェクト」実行委員会編,Akio Nagasawa Publishing)

『平和ワークにおける芸術アプローチの可能性:ヨハン・ガルトゥングによる朗読劇Ho'o Pono Pono: Pax Pacificaからの考察』
(奥本京子著,法律文化社)

『ガルトゥング平和学入門』
(ヨハン・ガルトゥング+藤田明史編著,法律文化社)

『暴力についてのセビリア声明 戦争は人間の本能か』
(デービッド・アダムズ編,平和文化)

『みんながHappyになる方法―関係をよくする3つの理論』
(平和教育アニメーションプロジェクト編,平和文化)

『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』
(森岡督行著,ビー・エヌ・エヌ新社)

『コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる』
(山崎亮著,学芸出版社)

『僕が学んだゼロから始める世界の変え方』
(鬼丸昌也著,扶桑社)

『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』
(鬼丸昌也著,こう書房)

『テラ・ルネッサンスⅠ 一人ひとりに未来を創る力がある』
(田原実著,西原大太郎イラスト,インフィニティ)

『テラ・ルネッサンス Ⅱ 鬼丸昌也さんの挑戦』
(田原実著,西原大太郎イラスト,インフィニティ)

『MERRY』
(水谷孝次著,MERRY PROJECT)

『デザインが奇跡を起こす 「思い」を「カタチ」にする仕事術』
(水谷孝次著,PHP研究所)

『地球はメリーゴーラウンド』
(水谷孝次著,PHP研究所)

一般社団法人エシカル協会 http://ethicaljapan.org/

認定NPO法人テラ・ルネッサンス http://www.terra-r.jp/

メリープロジェクト公式サイト http://www.merryproject.com/

その他特記事項・参考WEBページ等

講義日程、内容、担当講師は、都合により前後または変更することがあります。 

リンク

東北芸術工科大学
http://www.tuad.ac.jp/

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