2015年度
開設大学とシラバス
早稲田大学 21世紀世界における戦争と平和(入門・歴史)
21世紀世界における戦争と平和(入門・歴史)
奥迫 元/多賀 秀敏/山田 満/水島 朝穂/勝方 恵子/篠原 初枝/小松 寛
1年以上
春学期
2
土曜日 2時限
授業概要
21世紀の世界では、経済のグローバリゼーションが進行するなかで、戦争、民族紛争、テロ、暴力もかえって拡大する気配を見せています。平和憲法を持つ日本でも、一時憲法改正が政治日程に上がったり、周辺諸国との緊張も高まったりしました。
日本は、この戦争や暴力の頻発する世界で何をどうしたらよいのか、平和な世界を構築するためには何が必要なのか。広島市、長崎市の協力を得て発足したこの講義では、21世紀における戦争と平和の問題を、その原理と実際の両側面から検討し、平和な世界形成の道を、学生諸君と共に考えます。
*ゲストスピーカーの登壇日程は現在調整中です。下記の授業計画は前年度(2014年度)のものです。
今年度(2015年度)の授業計画については、確定し次第シラバスを更新してお知らせいたします。予めご了承の上ご参照下さい。
授業の到達目標
全体の学習を通じて、平和をめぐる履修者各自の今後の研究・実践計画について考えてもらうことを目的とした授業です。
春学期配当の講義では、平和学に関して、主に理論面に関する理解の定着を目標とします。
授業計画
- 開講にあたって―21世紀世界の戦争と平和考
奥迫元(早稲田大学社会科学部准教授)
授業の進め方(授業準備、受講上の注意、成績評価等)についてガイダンスを行ったうえで、平和学の基本について導入を行います。
授業は、次の二部構成になっております。
■第I 部 現代世界における平和を多様な視点からとらえる(第二回~第九回)
■第II 部 広島、長崎、沖縄-日本の核・戦争体験からの発信(第十回~第十五回)
なお、本科目は、毎週ゲスト講師をお迎えして講義を行います。
ゲストの予定によって、講師の変更が生じる場合があります。 - ミャンマーの少数民族地域における国際協力活動
近田真知子(特定活動非営利法人地球市民ACTかながわ:TPAK) - 誰がムスリムを<敵>に仕立てたいのか―イスラームと平和―
鈴木 規夫 (愛知大学国際コミュニケーション学部教授) - 東北アジアの環境協力イニシアティブ
中山 賢司(創価大学法学部専任講師) - アジアのNGOと民主化・平和
五十嵐 誠一(千葉大学 法経学部 准教授) - 沖縄基地問題の歴史と現状
普久原 均(琉球新報論説副委員長・特任編集委員) - 戦後史の中で「平和」を考える 東京裁判・サンフランシスコ講和条約
内海 愛子(大阪経済法科大学アジア太平洋センター特任教授) - 日本国憲法における平和の構想と設計
水島 朝穂(早稲田大学法学部教授) - 戦争報道と市民メディア
永井 浩(元神田外語大学国際言語文化学科教授) - 広島・長崎体験を人類の共通知に
秋葉 忠利(前広島市長) - 歴史の記憶と表象 日米原爆観をめぐる相克をケースとして
安藤 裕子(早稲田大学非常勤講師) - 原爆と原発 せまられる日本の反核運動の再検討
田中利幸(広島大学広島平和研究所教授) - 辺野古の基地問題
熊本博之(明星大学人文学部人間社会学科准教授) - 私の戦争体験
照屋 佳男(早稲田大学名誉教授) - 平和の経済学
中山 智香子(東京外国語大学名誉教授)
参考文献等
教科書
ありません。
参考文献
必要に応じて、随時、教場とCourse N@viでご案内いたします。
成績評価方法
レポート: 80%
一つ一つの講義から学びとったことに加え、それぞれを関連づけたり、比較したりすることによる総合的・学際的視点・思考も重視して評価します。
平常点評価: 20%
出席回数、および質疑応答での質問等により評価します。