開設大学とシラバス

新潟大学 平和を考える in 新潟

1 年度

2012年度

2 科目名

平和を考える in 新潟

3 担当教員

赤井 純治、谷本 盛光、芳井 研一、宮田 春夫、鈴木 賢治

4 開講期間

第2学期

5 開講番号

120G3703

6 対象学部

全学部

7 講義室

総合教育研究棟 B-355

8 単位

2

9 曜日・時間

火曜日 3時限

10 分野

75

11 授業形態

講義

12 水準

03

科目の概要

2011 年3月11日大震災とそれに引き続く福島第一原発事故、これにより、放射能の怖さを日本で、また世界でも再認識しました。

同じ放射能が問題になってくる大きな問題として、核兵器をどうするかという課題もあります。

核兵器廃絶の願いにもかかわらず,なお20000発以上の核が保有されている状況があります。
核テロの恐れもあるなか、平和な世界・地球を一刻もはやく実現することは,何よりも重要な国際的課題と言えるでしょう。

また、戦争と平和をめぐる世界の動では、平和憲法9条をめぐる議論、朝鮮半島での危険な動き、沖縄基地問題など数多くの課題があります。

さらに、人権、格差、貧困といった広い視点から平和を考える課題もあります。世界の戦争・争いの現実を捉えて、平和を実現する課題を,大学の諸専門分野の立場から,問題提起してもらい,学生の皆さんとともに考えます。

ここ新潟の地においても,平和を具体的に考えさせる素材が多くあります。本講義では,そのような素材を中心の一つにすえ,個別な新潟を手がかりから,普遍的な世界の平和の問題に迫ることをめざします。特に学生の間での討論や,教員との双方向の意見交換等,学生が自ら考える力をつけることを,基本にすえて講義をすすめます。

科目のねらい

戦争と平和,歴史,等基礎的な知識をきちんと備え,また平和についての自分なりの考えを,自覚的・自主的に育み、世界にでても恥ずかしくない、教養人となることをねらいとします。

学習の到達目標

本講義の到達目標は,まず日本と世界の戦争と平和についての歴史,現実について,詳しく論述できるようになること。

第二に,感性豊かな皆さんが,講義の中での学習・刺激,また講義をうけた学生同士の啓発を通じて,平和について,講義以外でも、自ら広く、深く自主的な学習をすすめたかどうかが問われます。
第三に、自らの考えを自分なりにしっかりと育み、それを発表できるようになることを目標とします。

登録のための条件(注意)

平和について、真剣に考えようという姿勢がある人を前提とします。

副専攻平和学をめざす人を除いて、平和を考えるA、平和を考えるB のいずれかをすでに聴講した人は重複して受講できない。

学習方法・学習上の注意

各講師の話には,様々な分野からの問題提起も多くあり,深く学ぶきっかけを与えるものであるので,必ず出席し,考え,自ら積極的に学習することが重要です。

講義がすべてでなく、自ら積極的に関連した課題を調べたり、多くの読書をすすめることが重要です。

授業計画

  • ガイダンスと,イントロダクション。新潟県下の戦争の傷跡。また今後の日程・計画・予定を詳しく説明する(赤井純治:理)
  • 「日本近代史における戦争と平和」:「満州事変」からアジア・太平洋戦争に至る15年戦争の原因・展開過程・結果について検討する。また戦争終結をめぐる諸問題(原爆投下,ソ連の対日参戦など)について考える。新潟での空襲戦争体験,とくに長岡空襲について,等。 (芳井研一:人文)
  • 発展途上「国民国家」の外と中の秩序について論考する。(宮田春夫:国際センター)
  • 「エネルギーと平和」という視点から、平和の課題を考究する。(関根征士:工、名誉教授)
  • 核兵器の開発はどのような軽過で行われ,現状はどうなっているかを知り,最先端の科学と社会とのかかわりを考える。また,日本における原子力利用の問題点も検討する。(谷本盛光:理)
  • 原子力発電の仕組みと問題点、当面する課題等をとりあげる。(鈴木賢治:教育)
  • 無差別大量殺戮としての核戦争・被爆の実相について学ぶ。核攻撃目標のひとつとしての新潟。(赤井純治:理)
  • 新潟にすむ被爆者 山内悦子さんに被爆体験を聞く(山内税子/担当 赤井)
  • 地球環境から考える平和:地球環境の形成史(46億年)と環境放射能汚染、原発事故、核の冬 (赤井純治:理)
  • 新潟大学での平和へのとりくみの歴史、大学と戦争・平和。科学と戦争・平和の諸問題。
  • 弥彦に戦時中殉職した石油開発技術者の碑がある。戦争と資源・科学(技術)・地質技術者について考える(島津光夫:名誉教授/担当 赤井)
  • 核兵器廃絶・平和実現の方向を探る。平和な世界実現のため、新潟から何ができるか、何をなすべきか、等について、考える。自分の考えをもち、それを発表できるようになる。総合討論 (担当、赤井)

成績評価の方法と基準

2/3以上の出席は必要条件。レポート課題を課す。
レポートの内容(75%)と平素の学習態度(25%:感想、ミニレポート、討論への参加・発言等)により評価する。

使用テキスト

なし

参考文献

参考書籍、文献は講義のなかで適宜紹介

備考

文理融合科目
聴講については、第1回目授業時に、聴講希望他を作文し、これをもとに抽選によって許可を与える。
但し、聴講希望の作文によって、特殊事情(何回も[平和を考える]の講義の抽選漏れ、熱意など)を若干数は考慮する。
よって、聴講希望者は,必ず,第1回目の授業に出席して下さい。

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