開設大学とシラバス

新潟大学 「平和を考える in 新潟」

1 科目名

平和を考える in 新潟

2 担当教員

赤井 純治,谷本 盛光,芳井 研一,宮田 春夫

3 対象学年

4 開講番号

100G3705

5 講義室

総合教育研究棟 B-355

6 開講学期

第2学期

7 曜日・時限

火曜日 3時限

8  単位数

2

9 授業形態

10 資格

11 副専攻

12 分野

75

13 水準

03

対象学部等

全学部

聴講指定等

科目の概要

21世紀初頭から、戦争と平和をめぐる大きな世界の動きがあり、また日本の平和憲法9条をめぐる議論もあります。これらをどう考えるか。

2009年オバマ演説で、核なき世界という方向がひとつの潮流となって、核兵器廃絶の願いにもかかわらず、なお20000発以上の核が保有されている状況があります。

核テロの恐れもあるなか、平和な世界・地球を一刻もはやく実現することは、何よりも重要な国際的課題と言えるでしょう。

また世界にでてゆくと、過去の日本の戦争の傷跡、歴史認識の問題もあります。さらに、人権、格差、貧困といった広い視点から平和を考える課題もあります。

世界に平和を実現する課題を、大学の諸専門分野の立場から、問題提起してもらい、学生の皆さんとともに考えます。ここ新潟の地においても、平和を具体的に考えさせる素材があります。

本講義では、そのような素材を中心の一つにすえ、新潟と平和の課題という手がかりから、世界の平和の問題に迫ることをめざします。
特に学生の間での討論や、教員との双方向の意見交換等、学生が自ら考える力をつけることを、基本にすえて講義をすすめます。

科目のねらい

戦争と平和、歴史、等基礎的な知識をきちんと備え、また平和についての自分なりの考えを、自覚的・自主的に育み、世界にでても恥ずかしくない、教養人となることをねらいとします。

学習の到達目標

本講義の到達目標は、まず日本と世界の戦争と平和についての歴史、現実について、詳しく論述できるようになること。

第二に、感性豊かな皆さんが、講義の中での学習・刺激、また講義をうけた学生同士の啓発を通じて、平和について、講義以外でも、自ら広く、深く自主的な学習をすすめたかどうかが問われます。

第三に、自らの考えを自分なりにしっかりと育み、それを発表できるようになることを目標とします。

登録のための条件(注意)

平和について、真剣に考えようという姿勢がある人を前提とします。副専攻平和学をめざす人を除いて、平和を考えるA、平和を考えるB のいずれかをすでに聴講した人は重複して受講できない。

学習方法・学習上の注意

各講師の話には、様々な分野からの問題提起も多くあり、深く学ぶきっかけを与えるものであるので、必ず出席し、考え、自ら積極的に学習することが重要です。
講義がすべてでなく、自ら積極的に関連した課題を調べたり、多くの読書をすすめることが重要です。

授業計画

  • ガイダンスと、イントロダクション。第一回にあたり、今後の日程・計画・予定を詳しく説明する(赤井純治:理)
  • 「日本近代史における戦争と平和」:「満州事変」からアジア・太平洋戦争に至る15年戦争の原因・展開過程・結果について検討する。また戦争終結をめぐる諸問題(原爆投下、ソ連の対日参戦など)について考える。新潟での空襲戦争体験、とくに長岡空襲について,等。 (芳井研一:人文)
  • 発展途上「国民国家」の外と中の秩序について論考する。(宮田春夫:国際センター)
  • 「エネルギーと平和」という視点から、平和の課題を考究する。(関根征士:工、名誉教授)
  • 核兵器の開発はどのような軽過で行われ、現状はどうなっているかを知り、最先端の科学と社会とのかかわりを考える。また、日本における原子力利用の深刻な問題点も検討する。新潟県と原発を考える。(谷本盛光:理)
  • 無差別大量殺戮としての核戦争・被爆の実相について学ぶ。核攻撃目標のひとつとしての新潟。(赤井純治:理)
  • 新潟にすむ被爆者 山内悦子さんに被爆体験を聞く(山内税子/担当 赤井)
  • 地球環境から考える平和:地球環境の形成史(46億年)をふりかえり、その地球の美しさと大切さを確認する。核戦争は最大の環境破壊行為。美しい新潟の自然形成史。(赤井純治:理)
  • 弥彦に戦時中殉職した石油開発技術者の碑がある。戦争と資源・科学(技術)・地質技術者について考える(島津光夫:名誉教授/担当 赤井)
  • 核兵器廃絶・平和実現の方向を探る。平和な世界実現のため、新潟から何ができるか、何をなすべきか、等について、考える。自分の考えをもち、それを発表できるようになる。総合討論 (担当、赤井)

成績評価の方法と基準

2/3以上の出席は必要条件。
レポート課題を課す。
レポートの内容(80%)と平素の学習態度(20%:感想、ミニレポート、討論への参加・発言等)により評価する。

使用テキスト

なし

参考文献

参考書籍、文献は講義のなかで適宜紹介

備考

(平成13年度以前に入学した学生が履修した場合は教養科目の総合科目群で社会科学系となります。)

リンク

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