2008年度第 2学期
開設大学とシラバス
新潟大学 「平和を考える in 新潟」
全学部
2単位
なし
参考書籍、文献は講義のなかで適宜紹介
2/3以上の出席は必要条件。レポート課題を課す。レポートの内容(90%)と平素の学習態度(10%:感想、ミニレポート、討論への参加・発言等)により評価する。
赤井 純治、谷本 盛光、芳井 研一、山崎 公士
21世紀初頭から,戦争と平和をめぐる重大な世界の動きがあります。日本の平和憲法も危うくなってきている現状をどう考えるか。
核兵器廃絶の願いにもかかわらず,核使用の恐れが現実のものとして,きわめて深刻な状況をどう考えるか。
平和な世界・地球を実現することは,何よりも重要な国際的課題と言えるでしょう。世界に平和を実現する課題を,大学の諸専門分野の立場から,問題提起してもらい,学生の皆さんとともに考えます。
ここ新潟の地においても,平和を具体的に考えさせる素材があります。本講義では,そのような素材を中心の一つにすえ,新潟と平和の課題という手がかりから,世界の平和の問題に迫ることをめざします。特に学生の間での討論や,教員との双方向の意見交換等,学生が自ら考える力をつけることを,基本にすえて講義をすすめます。
戦争と平和,歴史,等基礎的な知識をきちんと備え,また平和についての自分なりの考えを,自覚的・自主的に育み、世界にでても恥ずかしくない、教養人となることをねらいとします。
本講義の到達目標は,まず日本と世界の戦争と平和についての歴史,現実について,詳しく論述できるようになること。
第二に,感性豊かな皆さんが,講義の中での学習・刺激,また講義をうけた学生同士の啓発を通じて,平和について,講義以外でも、自ら広く、深く自主的な学習をすすめたかどうかが問われます。
第三に、自らの考えを自分なりにしっかりと育み、それを発表できるようになることを目標とします。
登録のための条件
平和について真剣に考えようという姿勢がある人を前提とします。
学習方法・学習上の注意
各講師の話には,様々な分野からの問題提起も多くあり,深く学ぶきっかけを与えるものであるので,必ず出席し,考え,自ら積極的に学習することが重要です。
講義がすべてでなく、自ら積極的に関連した課題を調べたり、多くの読書をすすめることが重要です。
授業計画
- ガイダンスと,イントロダクション。第一回にあたり、今後の日程・計画・予定を詳しく説明する(赤井純治)
- 「日本近代史における戦争と平和」:「満州事変」からアジア・太平洋戦争に至る15年戦争の原因・展開過程・結果について検討する。また戦争終結をめぐる諸問題(原爆投下,ソ連の対日参戦など)について考える。新潟での空襲戦争体験,とくに長岡空襲について,等。 (芳井研一)
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- 国際社会における平和・発展・環境・人権問題の相互関連を中心に考察する。特に,武力紛争下での難民・避難民,女性や子供の人権の問題を考える。(山崎公士)
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- 核兵器の開発はどのような経過で行われ,現状はどうなっているかを知り,最先端の科学と社会とのかかわりを考える。また,日本における原子力利用の深刻な問題点も検討する。新潟県と原発を考える。(谷本盛光)
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- 無差別大量殺戮としての核戦争・被爆の実相について学ぶ。核攻撃目標のひとつとしての新潟。(赤井純治)
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- 新潟にすむ被爆者 山内悦子さんに被爆体験を聞く(赤井:山内税子)
- 地球環境から考える平和:地球環境の形成史(46億年)をふりかえり,その地球の美しさと大切さを確認する。核戦争は最大の環境破壊行為。美しい新潟の自然形成史。(赤井純治)
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- 弥彦に戦時中殉職した石油開発技術者の碑がある。戦争と資源・科学(技術)・地質技術者について考える(赤井:島津光夫)
- 核兵器廃絶・平和実現の方向を探る。平和な世界実現のため、新潟から何ができるか、何をなすべきか、等について考える。
自分の考えをもち、それを発表できるようになる。総合討論(全員) - 〃