前期
開設大学とシラバス
長崎大学 「平和講座」
水5
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戸田 清、黒滝 直弘、安部 俊二、篠崎 正人
A科目群 総合科目、 総合科学科目、自由選択科目
095-819-2726
担当教員オフィスアワー
金曜午後4-5時。在室ならいつでも可。
対象年次
1年、2年、3年、4年
授業のねらい
この文教キャンパスは三菱兵器製作所大橋工場の跡地であり、ここでは学徒動員令や女子挺身勤労令などによって動員された多くの若者たちが航空機用魚雷の生産に従事中、その多くが爆死しました。敗戦後、日本は「人間相互の関係を支配する崇高な理想を自覚し、国家再建の基礎を人類普遍の原理に求めて戦争を放棄し、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して安全と生存を保持しよう」と決意しました。本講座は、その決意を引き継ぎ、平和を愛し探求心に富む学生諸君の思索と生活の原点に資すべく基礎的資料と基本的な分析論理を提供しようというものである。
授業方法(学習指導法)
各講義ごとに、担当講師が講義に使用するプリントなどを用意し、講義を行う。講師によっては、ビデオ・DVD・スライドなども利用する。
授業到達目標
戦争の実態、暴力と平和についての認識を深め、世界の情勢を深く理解し、基本的人権を尊重して自由と平和と平等を愛する文化国家の建設に努める態度を身につけることができる。
授業内容
講義内容は多岐にわたるので、以下のように各講師がそれぞれテーマを掲げて講義する。
- 4月8日
戸田 ナガサキから平和学する。原爆の非人道性と違法性(戦争犯罪)。核兵器と核発電。 - 4月15日
戸田 第二次大戦におけるドイツ、日本、米国の戦争犯罪の比較 - 4月22日
戸田 米国の戦争犯罪 原爆、ベトナム枯葉作戦、劣化ウラン弾 - 5月13日
安部俊二 近代日本の教育(小学校) - 5月20日
安部 近代日本の教育(大学) - 5月27日
安部 近代日本の教育(軍隊1) - 6月3日
安部 近代日本の教育(軍隊2) - 6月10日
川野浩一 私の被爆体験 - 6月17日
山崎年子 二重被爆の父と生きる - 6月24日
西岡由香 世界から見たナガサキ 90日間世界一周 - 7月1日
西岡 いのちを守るまちづくり - 7月8日
篠崎正人 有事体制と長崎・佐世保1 - 7月15日
篠崎 有事体制と長崎・佐世保2 - 7月22日
黒滝直弘 健康格差について1 - 7月29日
黒滝 健康格差について2 定期試験は行いません
キーワード
戦争、暴力、平和、格差、原爆、原発、枯葉剤、劣化ウラン、有事体制、イラク戦争、構造的暴力
教科書・教材・参考書
特定の教科書は用いないが、プリント資料を適宜配布し、またスライド・DVD・ビデオなどを利用して、講義の理解を深めるのに役立てる。
参考書は高橋・舟越編『ナガサキから平和学する』法律文化社2009年、戸田清『核発電を問う』法律文化社2012年、など。
成績評価の方法・基準等
レポート100%。出席を欠かさず、受講することを重視する立場から、講義への取り組みの積極性と担当講師が課したレポートの作成を総合的に評価する。
備考(URL)
学生へのメッセージ
被爆地の大学に学ぶ学生として、書籍、新聞、テレビ、インターネットなどを通じて戦争・暴力と平和をめぐる世界と日本の動向に関心を持ってほしい。「イスラム国」邦人人質事件などの問題にも関心を向けてほしい。