1 年度
2 科目名
3 授業形態
4 テーマ
5 科目単位数
6 履修期
7 教員氏名
8 開講キャンパス
授業概要
講義のテーマは「『歴史認識問題』から問い直す平和」である。自らの属する共同体の負の歴史をいかに認識し記憶するかは、その社会やそこに暮らす人々がいかなる状態をあるべき「平和」と考えるかを探るうえで重要な指標となる。この講義では、現代世界における「歴史認識問題」をめぐる議論のうち、奴隷制や奴隷貿易、植民地支配、侵略戦争、権威主義体制下での人権侵害など、国家暴力に関連する論点に注目し、各地域や社会の具体的な状況に即して考察することを目的とする。
学習目標
諸地域における「歴史認識問題」をめぐる議論の共通点と差異を理解し、過去に関する認識と未来の平和の接点を探る糸口を見出すことを目標とする。
授業計画
- 第1回 9/22
イントロダクション/鄭栄桓(教養教育センター教員、PRIME所員)
- 第2回 9/29
ある国の歴史を考える/戸谷浩(国際学部教員、PRIME所員)
- 第3回 10/6
戦後日本の「戦争責任」「植民地責任」認識/鄭栄桓(教養教育センター教員、PRIME所員)
- 第4回 10/13
「学術人類館」事件から考える「差別」/金誾愛(PRIME研究員)
- 第5回 10/20
「からゆきさん」からみる歴史/嶽本新奈(お茶の水女子大学ジェンダー研究所特任講師、PRIME客員所員)
- 第6回 10/27
ナガサキを語り継ぐ ~五人の被爆者との出逢いから~/スーザン・サザード(ノンフィクション作家)
- 第7回 11/10
関東大震災時の朝鮮人虐殺~証言からみえてくるもの/西崎雅夫(一般社団法人ほうせんか理事)
- 第8回 11/17
歴史修正主義と「否定論」について考える/鄭栄桓(教養教育センター教員、PRIME所員)
- 第9回 11/24
コロナ禍の先住民―セトラ―コロニアリズムと排除の現在―/野口久美子(国際学部教員、PRIME所員)
- 第10回 12/1
「ホロコースト」の記憶とその継承をめぐる諸問題/久保田浩(国際学部教員、本学キリスト教研究所所長)
- 第11回 12/8
相模湖・ダム建設の歴史から見えること:一地方史から世界を広げること/橋本登志子・中島友義(相模湖・ダムの歴史を記録する会 代表)
- 12回 12/15
明治時代の明治学院学生ーその国家観・社会観に迫るー(仮)/吉岡拓(教養教育センター教員)
- 第13回 12/22
明治学院の戦争責任と戦後責任/石田隆至(上海交通大学副研究員、PRIME研究員)
- 第14回 1/5
東京の空襲体験を記録し、研究する現場と空襲史/石橋星志(すみだ郷土文化資料館学芸員、PRIME研究員)
- 第15回 1/19
講義のまとめ/鄭栄桓(教養教育センター教員、PRIME所員)
参考文献
荒井信一『戦争責任論 現代史からの問い』岩波現代新書、2005年
成績評価の基準
毎回のリアクションシートと講義の参加度、期末レポート
関連URL
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