開設大学とシラバス

日本赤十字広島看護大学 国際社会と平和

1 年度

2016年度

2 科目名

国際社会と平和

3 担当教員

水本 和実

4 年次

1年次配当

5 単位

2単位  

6 開講学期

後期

7 曜日・時間

火曜日4時限

授業の概要

国際社会が現在直面している、平和を妨げている諸問題を、多角的な視点から取り上げます。民族、文化、言語、宗教、生活習慣等の多様性のゆえに、国際社会では、いったん摩擦や対立が起きると武力衝突にエスカレートしやすく、平和を維持することがますます困難になっている現状を取り上げます。ほぼ毎回、DVDで、かなり深刻な事例を教材として上映します。各回の講義内容は目安であり、進行状況に沿って調整します。

到達目標

国際社会の現状をふまえ、受講生が自ら

①いかに「平和」を創り出すかという思考を養うことができる
②保健・医療従事者の立場で行う平和活動の意義を理解できる
③日本や広島が平和の創造に向けての果たすべき役割について考えることができる
④様々な理由で平和が喪失した場合に解決策を提示できる

ことを目標に、思考力を養います。

授業計画表

  • ガイダンス・「国際社会」の多様性・冷戦終結後の国際構造と紛争・対立要因
    講義の趣旨説明・「国際社会」とは何か・冷戦後の国際構造と「文明の衝突」論
  • イスラム社会と文化(その1)
    日本人に最もなじみの薄いイスラム教について学ぶ。
  • イスラム社会と文化(その2)
    アメリカの「対テロ戦争」以降、誤解されつつあるイスラム圏の社会と文化について学ぶ。
  • 中東の社会と政治・クルド民族問題
    ホロコーストとイスラエル建国、パレスチナ紛争や国家を持たない少数民族クルドなど
    中東の現状や背景を学ぶ。
  • 韓国・朝鮮の社会と歴史(その1)
    古代から江戸時代までの日本と朝鮮半島の関係について学ぶ。
  • 韓国・朝鮮の社会と歴史(その2) 明治以降今日までの日本と朝鮮半島の関係および日本のコリア社会について学ぶ。
  • 南アジアの社会と歴史(その1)
    ヒンズー教、仏教、マザー・テレサの活動など、インドの宗教的多様性を学ぶ。中間レポート提出。
  • 南アジアの社会と歴史(その2)
    英領インド連邦が宗教によりインドとパキスタンに分かれて独立した経緯を学ぶ。
  • 東南アジアの社会と政治
    カンボジアの内戦と復興を中心にインドシナの紛争・対立について学ぶ。
  • 米国の歴史と社会、政治
    超大国アメリカは多民族・多文化共生を実現したのか。南部の黒人問題の現状から学ぶ。
  • 原爆・核兵器について(その1)
    米国の原爆開発の経緯および広島・長崎への原爆投下をめぐる諸問題について学ぶ。
  • 原爆・核兵器について(その2)
    原爆投下をめぐる日米アジアの見方の違い、戦後の核軍拡・核軍縮について学ぶ。
  • 生物・化学兵器の諸問題と日本の毒ガス開発
    大量破壊兵器である生物・化学兵器の危険性および大久野島の毒ガス製造の歴史について学ぶ。
  • 劣化ウラン兵器の諸問題
    劣化ウランが兵器利用されたイラクやボスニアなどで広がる深刻な放射能汚染の実態について学ぶ。
  • 広島の被爆体験と核兵器の危険性
    広島の「被爆体験」の意味を「核兵器の危険性」の視点でとらえ直し、広島の「平和」を再定義する。 期末レポート提出。

授業計画表(フリー)

講義資料を毎回、配布します。テキストはありませんので、講義で資料に追加して話す内容は必ずノートに取り、講義資料とともに復習して下さい。
また、第2回以降の講義資料は、それぞれ1週間前に配布しますので、予習して講義にのぞんで下さい。

必須文献、参考文献等

必須文献:テキスト等は使いません。講義資料は毎回、準備します。
参考文献:毎回の講義で適宜、指示します。

評価の方法

期末レポート(50%)、中間レポート(20%)、毎回のコメントシートと講義での積極性(30%)で評価する予定です。
レポート内容は講義で指示します。

受講生へのメッセージ

講義では、ほぼ毎回DVDを用いながら、具体的に学びます。知識を詰め込み記憶することが目的ではなく、いかに問題意識を磨くかに重点を置きます。 講義での私語は慎んで下さい。

リンク

トップへ戻る

PAGETOPへ