開設大学とシラバス

広島市立大学 広島からの平和学:実践の方法

1 科目名

広島からの平和学:実践の方法

2 単位数

2

3 担当者

平和研究所 准教授 水本 和実

4 履修時期

前期(集中)

5 履修対象

2年

概要

広島における平和の取り組みは、被爆体験を原点に原爆や核兵器の問題を中心にしながら、世界が直面する多様な課題にも目を向けてきた。

本講義は、こうした広島からの平和の取り組みに関する一定の基礎知識や関心を持つ学生を対象とし、広島における平和の取り組みの経験を生かしながら平和活動を実践するための具体的な方法論を学ぶことを目的とする。

このため学内における講義は最小限にとどめ、広島平和文化センター主催の市民向け平和講座「ヒロシマ・ピースフォーラム」と連携し、被爆体験の継承や平和の実践活動を行っている学外の専門家から積極的に学ぶ。また、学んだ方法論を生かすため、最終レポートでは、自ら参加可能な実践活動案に関する提言をまとめ、発表する。

講義のねらい

平和を学ぶことは、単に机上の理論を意味するだけでなく、実践も含まれることを理解する。その上で、広島で最も身近な事例である被爆経験を手がかりとしつつ、多様な実践活動について学び、自ら実践することをめざす。

受講要件

特になし

受講生への要望

約15回の講義のうち初回と最終回をのぞく12回分は、広島平和文化センターが開催する市民向け平和講座「ヒロシマ・ピースフォーラム」と連携して開催する。
ピースフォーラムとの連携講義は、5月から7月までの隔週土曜日の午後、広島市中区中島町1-2、広島平和記念資料館地下1階会議室で、1日に2コマずつ行う。時間と場所は初回講義で知らせるので、確認のうえ参加すること。

講義内容

  • ガイダンスおよび平和実践に関するミニ講演会(学内)
  • 「ヒロシマ・ピースフォーラム」との連携講義
    (於:広島平和記念資料館、2コマずつ計6回)
    1.平和市長会議とヒロシマ・ナガサキ議定書
    2.ヒロシマを学ぶ意義
    3.広島の平和運動について
    4.被爆2世による継承――アニメに描かれた被爆体験
    5.被爆体験証言活動
    6.被爆体験記朗読活動
    7.芸術に現れた核・原爆
    8.原爆の図と丸木夫妻
    9.メディアと被爆体験
    10.被爆樹木にみる生態系の被爆体験
    11.被爆体験と世界の平和
    12.グループ討議
  • まとめ:受講生によるレポート報告(学内)

評価方法

出席および最終レポートで評価する。最終レポートは「私の平和実践活動」(仮題)についてまとめ、受講生全員が最終講義で報告し、意見交換を行う。

教科書等

参考書:講義で参考文献を適宜指示する。

担当者プロフィール

(水本)原爆・核兵器の問題および広島からの国際平和貢献活動(カンボジア支援)などについて研究・実践しています。
著書に『核軍縮不拡散の法と政治』(共著、信山社)、『平和政策』(共著、有斐閣)、『人道危機と国際介入――平和回復の処方箋』(共著、有信堂)、『21世紀の核軍縮――広島からの発信』(共著、法律文化社)、『なぜ核はなくならないのか――核兵器と国際関係』(共著、法律文化社)など。

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