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国際基督教大学の2011年広島現地学習の感想

11月27日(日)から11月29日(火)までの間、広島で国際基督教大学の現地学習が行なわれました。現地学習後に同大学が実施したアンケート結果から下記の項目についての参加者の感想の抜粋を掲載します。

(1) 広島平和記念資料館、慰霊碑、平和記念公園の見学について

  • このような機会をありがとうございました。今回のフェローシップの中で最も私が行っている活動の重要性やロータリー平和フェローの一員としての責任の再確認ができる良い機会でした。
  • 大変印象的でした。平和の大切さを再認識するいい機会となりました。
  • 資料館の展示は大変素晴らしく、平和記念公園も大変印象的でした。どちらも訪れることができ、大変うれしく思っております。しかしながら、慰霊碑に献花する前に、資料館を見学できればなお良かったと思いました。到着してすぐに犠牲者の方々へ哀悼の意を込め、花を手向けるというのは難しかったです。
  • 確かにこの見学を楽しむことはできましたが、慰霊碑を参拝する前に簡単な勉強会でもあれば見学に向けた心の準備ができ、この場所を訪れる目的を明確にすることができたと思います。日本人にとってのこの慰霊碑の重要さを分かっていなかったので、少し戸惑いました。事前または見学中にどなたか説明して下さる方がいらっしゃれば、より良かったと思います。

(2) 被爆証言講話について

  • 松島さんは非凡な方だと思いますし、彼にお会いしお話を伺う機会を得られ光栄に思いました。
  • 松島さんの証言は考えさせられるもので、とても良かったと思いました。彼が当時の出来事をあれほど鮮明に、詳しく話すことができることに、さらにその経験を冷静に話すことができるということに驚かされました。またどんな質問にも答えようとする彼の姿勢に感銘を受けました。
  • 素晴らしかったです。話を聞く前に彼自身についてや、被爆者の統計に関する説明でもあればなお良かったと思いました。
  • 証言を聞き、心を動かされました。松島さんがそれを共有しようとする寛大な心を持っておられるおかげで、私達は悲惨な経験を共有させて頂くことができました。

(3) ビデオ観賞、詩の朗読について

  • 被爆者によって書かれた詩を読む方が、ビデオを見るよりも心に響く経験だと思いました。
  • 今回もいくつかの詩と短い証言を、熟練の朗読者の方が読むということが含まれていました。概してこれに関し素晴らしいと思いました。朗読者の方は素晴らしく、メッセージはみんなが聞くべき重要なものでした。しかし、朗読者の方が私に詩のひとつを読むよう促され、がっかりしました。私にはこれが適切ではなかったと思ういくつかの理由がありますが、特にこの詩を書いた方がその詩を米国人に読んで欲しいとは思わないのではないかと思うからです。これは私が決めることではありません。
  • 知るべき、また考えるべき重要な保存記録だと思います。

(4) リーパー理事長とのディスカッションについて

  • 本当に見識ある話し合いができ、彼の団体(平和市長会議)と近い将来共に活動することに期待が持てました。時間が足りませんでした。
  • リーパー氏は素晴らしい方で、私は彼と時間を過ごせ光栄でした。広島と長崎の共通点と違いに関する彼の説明は明確であり、日本文化における違いについて多くを学ぶ大きな手助けとなりました。
  • 彼のアイディアと、この街への貢献が素晴らしいと思います。その貢献のおかげで我々は以前そこで何が起きたのかをさらに良く知ることが出来ました。近い将来、核の無い世界が実現すればいいと思います。

(5) 広島現地学習に参加後、あなたのヒロシマに対する見方はどのように変わりましたか?

  • 1945年以降広島がとても発展していることに、良い意味で非常に驚きました。地域社会全体が1つになって平和のために取り組んでいる様子は、希望と刺激を与えてくれました。広島のような都市が私達にはもっと必要です。
  • 広島訪問後、広島に対してだけでなく、日本や日本社会全体に対しての認識も変わったと思います。広島を訪れることは、人類の歴史の重要な側面、すなわち互いに恐ろしい罪を犯し合う人類の歴史の負の側面を知るということです。広島は世界にとって人類最悪の出来事の実例であるというだけでなく、平和と相互理解へと変革し発展した復興の力と強い願いの実例でもあります。この現地学習は、将来の平和構築を担う者として私たちに目的をしっかり熟考する機会をもたらしてくれるので、日本で研修を受けるロータリー平和フェロー全員にとって必ず必要な研修だと思います。
  • 広島がこれほど活力のある都市だとは知りませんでした。美しい地域ですし、被爆後広島はその大規模な復興を成し遂げました。広島が、人々が平和に全力を傾ければ何ができるのかということを示す優れた例であるのは素晴らしいことです。
  • 広島自体の歴史についても、原子爆弾の詳細についても多くのことを学びました。世界平和に関心を持つ米国人として、この現地学習は特別な意味がありました。
  • 広島について特定の考えはありませんでした。この現地学習で、社会基盤や人命に対する被害や、この悲劇の長期に渡る影響をより具体的に理解できました。
  • 広島を訪れる前は、広島について少ししか知らず、1度原子爆弾が投下されたということしか知りませんでした。時には、それは彼らのせいであるとさえ思っていました。しかし、広島現地学習後、原子爆弾という歴史的出来事を深く理解しました。被爆者の方々それぞれの体験談で、私はとても悲しい気持ちになりました。彼らには何の罪もありませんし、今でもその影響に苦しんでいます。今後世界から核兵器がなくなることを心から望みます。将来、この考えを胸に、積極的に活動していこうと思います。
  • これは2度目の広島訪問でした。私はこの土地と人々が大好きです。東京に比べ、ここはより生活しやすくその質も高いものです。さらに、人々が県全体で1つの家族のような一体感を発している様子に感銘を受けました。それは広島の人々が、広島の辛い歴史やその悲劇からどのように復興してきたかを思い返す場所に、その若い学生や生徒を連れてきていることから分かります。将来、地域のリーダーとなる若い世代は、郷土に愛と誇りを持つ用意ができています。
  • 第二次世界大戦後、日本が奇跡的な復興を遂げたことは既に知っていましたが、広島は想像した以上の奇跡でした。広島は原子爆弾の被害を受けた都市というのではなく、被爆後に人々が行ったこと、そして平和を守るための戦いについての都市である、という広島市民の考え方が好きです。この地の人々が経験しなければならなかった傷みを心から理解しています。私も戦争によって傷つけられた国の出身で、爆薬筒や爆弾によって何百万という人々が殺され、その中には私の近い親類も含まれています。私達は過去を終わらせ、よりよい未来を築きたいと考えていますが、忘れてはいけない事が1つ、すなわち戦争の脅威については決して忘れてはいけません。

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