開設大学とシラバス

東北芸術工科大学 芸術平和学/芸術文化論

1 年度

2015年度

2 科目名

平和学入門

3 担当教員

主担当教員 田中 勝
副担当教員 坂東 慶一

4 年次

1年次配当

5 定員

抽選科目:300名

6 単位

2

7 曜日・時間

火曜日 3時限 3b時限

科目の目的・到達目標

科目の目的:
東北芸術工科大学の建学の理念である「藝術立国」を柱とする「芸術と平和」や「生命の尊さ」を学び、本学で何のために学び、また、クリエーターとして、人間としていかに生きるべきかを各自が思考していきます。
また、「想像力」と「創造力」をもって、社会や平和に貢献することができることを学び、志ある価値観を身につけていくことを目的とします。

到達目標:
学部4年間のスタートの講義にあたり、「本質を見ようとする姿勢、純粋な目:想像力」を獲得することが、今後の学びのベースとなるため、最大の到達目標値とし、具体的には下記の7項目(①-⑦)を到達項目とします。

◆本質を見ようとする姿勢、純粋な目:想像力(40%)

  • 建学の理念の「藝術立国」について自分の言葉で語ることができる。
  • 2つのソウゾウリョク(想像力と創造力)について語ることができる。
  • 平和学の分野の人物について語ることができる。
  • 「平和のアーティスト」の名前を上げ、内容を語ることができる。

    ◆想いを形にできる力:創造力(20%)

  • 自分の専門分野と平和学の関係を語ることができる。

    ◆問題提起と解決への強い意志:課題探究力(紛争転換(トランセンド)力)(20%)

  • 紛争(コンフリクト)を解決するために必要なことは何かを語ることができる。

    ◆人と社会への積極的協調・実践:コミュニケーション能力(20%)

  • 「芸術平和学」的視点で自ら平和の発信者として語ることができる。

授業の概要

「芸術平和学」を初めて学ぶにあたり、本講義では、建学の理念の「藝術立国」に立脚し、「平和と芸術」「戦争と芸術」に関する歴史や「平和学」理論の概要を学び、そして芸術が果たす平和への役割について、学内外より世界で活躍するアーティストや研究者を講師に迎え、授業を展開します。

授業形態

主として講義形式で進められるが、講師によってはワークショップ形式によるグループワークやディスカッションが中心となる回もある。

授業計画 (15回の計画と学びのポイント)

講義内容と担当講師(※日程、内容、講師は予定である)

  • 4月14日
    ガイダンス&「藝術立国」と文明哲学研究所-芸術が拓くもの(井原甲二&田中勝)
  • 4月21日
    建学の理念と「芸術の想像力/創造力」(宮島達男)
  • 4月28日
    ナチのプロパガンダ・ポスターとデザイナー(坂東慶一)
  • 5月12日
    ガルトゥング平和学「紛争を解決するためのワークショップ」(奥本京子)
  • 5月19日
    デザインと平和行動 —デザインは世界を変えるか(マエキタミヤコ)
  • 5月26日
    姉妹校・京都造形芸術大学生と語り合う復興と「藝術立国」(田中勝)
  • 6月 2日
    コミュニティデザインが地域に果たす役割(山崎亮)
  • 6月 9日
    地雷・小型兵器・子ども兵・平和教育「こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した鬼丸昌也とマンガ表現」(鬼丸昌也&西原大太郎)
  • 6月16日
    中間レポート試験(田中勝)
  • 6月23日
    平和のアーティスト作品&ワークショップ(ピカソ『ゲルニカ』より)(田中勝)
  • 6月30日
    Merry Smile Action(水谷孝次)
  • 7月 7日
    コンテンポラリー・ダンスと平和行動(フィリップ・シェエール)
  • 7月14日
    世界ネットワーク力と平和文化村(スティーブン・リーパー)
  • 7月21日
    Music & Peace(Def Tech:Micro(西宮佑騎))
  • 7月28日
    最終レポート試験(田中勝)

授業のための自己学修(事前学修・振り返り)

◆事前学修

シラバスに掲載された参考文献、さらに授業中に指定された書籍などを読む。(60分)

◆振り返り

  • 授業内容と、「気づき」と「学び」をまとめて、中間レポート試験および最終レポート試験で集約できるようにしておくこと。(60分)
  • 各講師の講義を聞き、興味関心をもった事柄について、調査をする。(30分)

参考文献等

【教科書】

テキストはなし。適宜プリント等を配付します。

【参考文献】

『藝術立国』
(德山詳直著,幻冬舎)

『「宮島達男 解体新書」すべては人間の存在のために』
(宮島達男著,Akio Nagasawa Publishing)

『柿の木の物語 長崎で被爆した柿の木とその子どもたちが教えてくれる大切なこと』
(「時の蘇生・柿の木プロジェクト」実行委員会編,Akio Nagasawa Publishing)

『平和ワークにおける芸術アプローチの可能性:ヨハン・ガルトゥングによる朗読劇Ho'o Pono Pono: Pax Pacificaからの考察』
(奥本京子著,法律文化社)

『ガルトゥング平和学入門』
(ヨハン・ガルトゥング+藤田明史編著,法律文化社)

『暴力についてのセビリア声明 戦争は人間の本能か』
(デービッド・アダムズ編,平和文化)

『みんながHappyになる方法-関係をよくする3つの理論』
(平和教育アニメーションプロジェクト編,平和文化)

『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』
(森岡督行著,ビー・エヌ・エヌ新社)

『コミュニティデザイン 人がつながるしくみをつくる』
(山崎亮著,学芸出版社)

『僕が学んだゼロから始める世界の変え方』
(鬼丸昌也著,扶桑社)

『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』
(鬼丸昌也著,こう書房)

『テラ・ルネッサンスⅠ 一人ひとりに未来を創る力がある』
(田原実著,西原大太郎イラスト,インフィニティ)

『テラ・ルネッサンス Ⅱ 鬼丸昌也さんの挑戦』
(田原実著,西原大太郎イラスト,インフィニティ)

『MERRY』
(水谷孝次著,MERRY PROJECT)

『デザインが奇跡を起こす 「思い」を「カタチ」にする仕事術』
(水谷孝次著,PHP研究所)

『地球はメリーゴーラウンド』
(水谷孝次著,PHP研究所)

『2020年東京オリンピック 日本が世界を救う?核をなくすベストシナリオ』
(スティーブン・リーパー著,燦葉出版社)

評価方法

授業参加:60%(欠席は1回につき5%減)
中間レポート試験:20%
最終レポート試験:20%
計100% 

リンク

東北芸術工科大学
http://www.tuad.ac.jp/

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