開設大学とシラバス

大阪大学 「平和の問題を考える」「平和研究入門」

前期講義

1 科目名

「平和の問題を考える」

2 サブタイトル

「平和の探求」

3 開講区分

1学期(金曜1限)

4 履修対象

全学部

5 担当教員

木戸衛一、長野八久、桃木至朗、三阪佳弘、北泊謙太郎、下田正、廣川和花、G.ヨコタ、竹村景子、今岡良子、藤目ゆき、菅真城、望月太郎、小野田正利、我田広之、飯塚一幸
(木戸・長野がコーディネーター)

6 授業の目的
  • 戦争(なかでもゲルニカ・重慶に始まり、広島・長崎で究極の形を取り、今なおアフガン・イラクと続く無差別大量殺戮)の現実を知り、その原因を科学的かつ多面的に理解する。
  • 貧困や環境破壊などの構造的暴力や文化的暴力についての理解を深める。
  • 人間は本来平和に生きる能力をもっていることに科学的な確信を持つ。
  • 平和で公正な21世紀の創造に自分たちが貢献できることを、受講生が主体的に考える。
  • 平和のための科学の役割を考える。
7 講義内容

講義は次の2つの大テーマから構成され、それぞれの専門家が分担して授業する。また、戦争体験者の話を聞いたり、特定のテーマを設定して受講生が討論する時間も設ける。

  • 戦争と構造的暴力に向き合う
    • 私たちの知らない戦争の現実、現代の戦争の特質、戦争を作り出すメカニズム
    • 日本の「平和な」社会における暴力(学校に持ち込まれる暴力、家庭内の暴力、生存権と福祉行政、環境破壊など)
    • 平和の文化、暴力の文化、文化の媒体としてのメディア、平和運動
  • 平和の基礎としての相互理解の探求
    • 霊長類社会における仲間の相互認知、人間の進化から見た平和の社会実現の根拠
    • 国家や民族とはなんなのか、国際社会や多言語・多民族社会における相互理解
    • 相互理解のための実践

また、体験学習として、本学周辺にある戦争遺跡・関連施設の見学を行う。

7 教科書

木戸衛一・長野八久編著『平和の探求 暴力のない世界をめざして』部落解放・人権研究所、2008年

後期演習(基礎セミナー)

1 科目名

「平和研究入門」

2 開講区分

2学期(金曜5限)

3 担当教員

木戸衛一、長野八久、桃木至朗、三阪佳弘、北泊謙太郎、下田正、廣川和花、G.ヨコタ、竹村景子、今岡良子、藤目ゆき、菅真城、望月太郎、小野田正利、我田広之、飯塚一幸
(木戸・長野がコーディネーター)

4 授業の目的

国際教養1「平和の探求」(2006年度以前の人間教育科目「平和の探求」を含む)の受講者のうち、さらに平和研究の学問的知見を深めたい学生を対象とする演習である。なお、「平和の探求」未受講者でも、意欲があり積極的に授業に取り組む意志がある学生の受講は認める。

5 講義内容

平和研究のテーマは無限にあるが、たとえば植民地主義・人種差別・貧困・ジェンダー・難民問題・環境問題などが考えられる。参加者はあらかじめ自分が取り上げたい文献(岩波新書程度の水準)を用意しておき、順次それに関する報告を行う。参加者相互の議論を重視する。時宜に応じて、ゲストスピーカーを招聘する。また、平和の問題を実地で考えるため、スタディツアーも実施する。

6 教科書

木戸衛一・長野八久(編著)『平和の探求 -暴力のない世界をめざして』(部落解放・人権研究所、2008年)

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