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総会・理事会での発表文書

第7回平和首長会議理事会 決議文

核兵器廃絶の推進に関する決議文(仮訳)

 戦争により犠牲を強いられるのは都市に生活する住民である。ヒロシマ・ナガサキが示すように、核兵器による被害とは完全破壊である。私たち市長には、市民の生命を守るため、戦争の予防とすべての核兵器の廃絶に全力を尽くす義務がある。

 平和市長会議は、都市の連帯と協力の推進を通じ、核兵器のない平和な世界の実現を願う市民意識の国際的規模での喚起を目的に、広島・長崎両市の主宰により1982年に設立した都市の集合体である。1989年の冷戦終結時には核のない世界の出現の兆しを見たが、当時の政治的意思や誠実さの欠如により、残念ながら今日我々は増大する核の脅威に晒されている。

 1995年及び2000年のNPT再検討会議での決議にもかかわらず、包括的核実験禁止条約(CTBT)は未だ発効に至っていない。また、2,300発と見積もられる米ロの核弾頭の多くは未だ即時発射態勢のままである。核兵器保有国は2000年のNPT決議、1996年の国際司法裁判所の勧告的意見にもかかわらず、安全保障政策において、核兵器削減に取り組んでいない。一方、核兵器による威嚇とその使用の可能性を拡大させる政策を発表する国もある。核兵器保有国の中には、国連軍縮会議や国連総会、NPT再検討プロセスを含む主要な国際会議の場において、核軍縮に向けた交渉に対し、率先して異を唱え、妨害を続ける国もある。核軍縮に向けた多国間或いは二国間協議のいずれも現在行われていない。

 2003年に開始した「核兵器廃絶のための緊急行動(2020ビジョンキャンペーン)」は、核兵器廃絶に向けた活動に士気を与え、新たな機運を醸成し、2020年までの核兵器廃絶を目指す平和市長会議の中心的な役割を果たしてきた。2020ビジョンキャンペーン開始から4年の間に加盟都市は600都市以下から122カ国・地域の1,828都市にまで拡大し、急速に増加を続けている。これは、都市破壊ではなく、核兵器こそが解体されるべきだという国際的意識が高まり、これまで以上に大多数の市民や都市、国家が暴力に頼らず紛争を解決する世界を求めていることを如実に表している。

 こうした中、平和市長会議は、国家が毎年1兆ドル以上を戦争及び他の軍事費に費やしている一方、市民生活において基本的に求められる人類や環境に関する物資やサービスの提供のため、地方自治体が必要とすべき資金を年々削減している事実を遺憾に思う。我々は、思慮を欠き、破滅に繋がる国家の誤った政策の結果、市民を困窮させてはならないと全ての都市が反対の声をあげるよう呼び掛ける。

 2007年10月、世界人口の過半数を代表する最も大きな自治体組織である「都市・自治体連合(UCLG)世界大会」の最終宣言において、平和市長会議の核兵器廃絶に向けた活動と「都市を攻撃目標にするな(CANT)」プロジェクトへの支持が盛り込まれた。これは、平和市長会議の主張が地球上の過半数の人口からの支持を得たことを意味するものである。さらに、我々は2010年から2020年までを「軍縮の10年」と位置づけた国連の宣言を歓迎する。2010年から2020年の10年は、核の脅威に関して決断を迫られる10年となり、市長は正しい決断を導くために不可欠なリーダーシップを取らねばならない。こうした中、我々は、ベルギーやチェコ共和国、ドイツやオランダ、イタリア、トルコにおいて、核配備の排除と「ミサイル防衛」のための基地建設阻止に向け、市長が先導的な役割を担っていることを誇りに思う。

 2007年11月21日及び22日にイタリアのフィレンツェ市で開催された平和市長会議理事会は、2020ビジョンキャンペーンを拡大するための計画、実施、資金に関する新たな組織の創設を承認した。広島・長崎の財政的基盤のみでは、新たな活動の展開を賄えないため、世界中の加盟都市や財団、社会的に責任を有する企業や個人に対し、財政支援を依頼する。

 こうした追加的な財政支援を元に、平和市長会議はキャンペーンスタッフの増員や、地域的、全国的レベルでの活動を継続するとともに、国際的会議にも参加する。意思を同じくするNGOや企業、教育的機関や、科学者、医師、法律家や学生といった広範囲の社会の枠を超えて、協力関係を広げていく。こうした協力体制の確立は、核の脅威に対抗し、各国政府による対話の促進と信頼の醸造を図り、NPT体制の強化に向け、誠実な取り組みを求め、広範囲な世論の活性化、大規模かつ世界的な意識の醸成に寄与することを目的としている。

 平和市長会議は緊急行動の開始時から目標に掲げている以下のことを引き続き行う。

  1. (1)NPT非加盟国も含めた核保有国や核保有・開発疑惑国に、即刻核兵器の開発プログラムを中止させ、包括的核実験禁止条約(CTBT)を発効させること。
  2. (2)国連による二つの会議の召集を要請する。即ち、核兵器禁止に関する枠組み合意の構築を目指す会議、さらには戦争の惨禍から都市を守るための国際人道法を強化する会議の開催である。
  3. (3)2010年にニューヨークで開かれるNPT再検討会議もしくはそれ以前に、NPT締結国によりNPT第6条遂行のための枠組み合意を図り、核兵器のない世界の実現に向けた道筋を示し、2020年までにこの目標を達成すること。

 市民は核の脅威からの開放を望んでいる。民主的かつ正しい道は、大多数の意思が国際的な政策に反映されることである。核兵器を廃絶し、戦争のない世界を実現するため、我々は市民を代表し、行動してゆく新たな決意をここに宣言する。

2007年11月22日
第7回平和市長会議理事会

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