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総会・理事会での発表文書

第5回平和市長会議総会 ヒロシマ・ナガサキアピール

2001/8/9
ヒロシマ・ナガサキアピールが採択されました。

私たち世界28か国105都市・2団体の代表は広島・長崎両市で開かれた第5回世界平和連帯都市市長会議に参加し、「人類が21世紀を生きのびるために-人類と科学技術の和解を目指して-」を基調テーマに討議を重ねた。私たちは、この会議に先立ち今回の市長会議を実り多いものにするための諸準備を進め、会議の中では従前にも増して活発な議論を行った。

輝かしい科学技術の時代であった20世紀は、同時に、人類が自らの生存そのものを脅かす核兵器と地球環境の破壊という具体的な危険をも創り出してしまった100年でもあった。その反省に立って私たちは21世紀を「人道の世紀」とするために努力することを確認した。

「人道の世紀」とは、すべての命が大切にされる世紀である。すべての暴力を否定し、和解と協調、理性と良心によってつくり出される平和の世紀である。そして何よりも、次代を担う子どもたちが未来に希望を抱き、楽しく生き生きと暮らしていける世紀である。

しかし、地球上には依然として多くの暴力が存在する。膨大な数の核兵器が存在し、宇宙までがその脅威にさらされようとしている。地球温暖化、放射性物質・放射性廃棄物による汚染などによって地球は傷つけられている。世界各地で地域紛争が続けられ、難民は増え、人権は抑圧され、経済格差は拡大し、途上国は飢餓・貧困や感染症などに苦しんでいる。

子どもたちの置かれている環境も深刻である。戦場に兵士として送られる子どもたちは言うに及ばず、家庭や学校、地域など身近なところで身体的、精神的に傷つけられ、加えて人種的虐待にもさらされている。麻薬の使用も深刻な問題である。また、日常的に、映像、電子メディア、その他様々な形の暴力にさらされるだけでなく、自らも暴力を行使し、社会的な脅威にもなっている。

世界の指導者たちは、こうした現実を知りながらも、国益や経済的利益を追求するあまり、有効な手だてを講じてきたとはいえない。戦争や暴力によって苦しむのは市民であり、市民の住む都市である。従って、この立場からも、私たちは、市民の人権を守り、安全を保障することは、都市の責務であることを改めて確認する。

私たちは、各国政府及び国際連合をはじめとする国際機関に対し、人間一人ひとりの安全保障と人類的利益が優先される「人道の世紀」の実現に向け、次のように行動することを強く求める。

1 核兵器使用の違法性を指摘した国際司法裁判所の勧告的意見を真摯に受け止め、核兵器禁止条約の早期締結に向けて努力すること。また、宇宙における新たな軍拡競争を招くような政策を直ちに中止するとともに、生命や環境に多大な影響を与える非人道的な兵器の全廃を進めること。

2 地域紛争や民族紛争の元凶として、多くの人命を奪っている小型武器の規制に向けた国際的な取組みを一層進めること。

3 京都議定書の早期批准を含め、環境問題に対する国際社会全体の取組みの促進のために努力すること。

4 軍事費の削減・縮小によりもたらされる膨大な資金を平和のために効果的に活用するとともに、産業構造の軍民転換を積極的に図ること。

5 2001年から2010年までを「世界の子どもたちのための平和の文化と非暴力の国際10年」とする国連の宣言に則り、この10年以内に子どもたちを戦争その他の暴力から守るための国際的な枠組みづくりを進めること。

6 平和文化を促進することにより、社会的不正義や貧富の拡大等の解決に努めること。

私たちは、「人道の世紀」の担い手として、第5回総会で決定した「総合的な行動計画」に基づき、日常的な活動をより強化する。各都市はこの活動に積極的に関与し、特に以下のことについて重点的に取り組む。

1 核兵器と大量破壊兵器の廃絶及び通常兵器の大幅削減、ならびに紛争地域の和解と信頼醸成に向けて、NGO・NPO等と連携を図る。

2 地球的諸問題の解決に向けて、インターネットを活用した情報交換など、多面的な協力を行う。

3 今世紀を担う子どもたちが、地球を愛し、自然の育むすべての命を大切にするよう、あらゆる段階において平和教育を推進する。また、被爆体験の意味を学問的に体系化する。

私たちは、21世紀最初の広島及び長崎の平和宣言を強く支持し、市民とともに行動することを誓う。

以上、決議する。

2001年8月9日
第5回世界平和連帯都市市長会議

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