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平和市長会議は、12か国19都市の市長、副市長等で市長代表団を編成して、ニューヨーク国連本部で開催されたNPT再検討会議準備委員会に出席し核兵器廃絶を求めるスピーチを行いました。また、国連事務次長、非同盟諸国、EU、ロシア、中国、ブラジルの政府関係者等と個別に会談し、核兵器廃絶を求める市民の声を強く訴え、ニューヨーク市議会議員や反核NGO関係者と交流し、核兵器廃絶に向けたネットワークの拡大に努めました。 【長崎市長スピーチ】 私たちの街、長崎は1945年8月9日、原子爆弾による被害を受けました。その爆発により発生する想像を絶する熱線、爆風、放射線は、一瞬のうちに街を廃墟と化し、人口のおよそ3分の2にあたる約15万人を殺傷しました。 かろうじて死を免れた人たちの多くは、今なお原爆の後遺症に苦しみ続けております。最近になって、国の調査の結果、例え爆心地から10キロ以上離れた場所にいた人でも、被爆体験と併せ、人間の細胞を蝕む放射線を被曝し、いつ発病するかも知れないとの不安などから、PTSD(心的外傷後ストレス障害)となり、身体的健康度を低下させていることが科学的、医学的に実証されました。59年経っても決して消し去ることのできない核兵器がもたらすこのような悲惨な実態を皆さんにご理解いただきたいのです。 私たち長崎市民の核兵器廃絶の訴えは、あの59年前の悲惨な体験から出発しています。しかし原爆を投下した米国を恨んでいるのではありません。どんな人にもあの苦しみを経験させたくない、核兵器による犠牲者は長崎市民が最後であってほしいとの気持ちから世界に訴え続けています。 しかしながら、私たちの願いに逆らうように、近年核兵器を巡る世界の状況を見ると、新たな核兵器開発国の出現や、唯一の核超大国となった米国による小型核兵器開発と核爆発実験再開の動きなど、危険な様相を呈しています。 NPTの意義は今や崩壊の危機に瀕していると言っても過言ではありません。2000年の再検討会議で採択された「核兵器の全面廃絶に対する核保有国の明確な約束」は忘れ去られたのでしょうか。 核兵器の恐怖に曝されるのは、市民です。世界の各都市は国家の枠組みを超え、平和市長会議に参加し、核兵器廃絶の緊急行動に立ち上がっています。そしてNGOと連携し、その運動は大きなうねりとなるでしょう。 被爆地市民の悲願は、今や地球市民の意思でもあります。 【広島市長スピーチ】 本日、ここに4名の被爆者が来ています。原爆の惨禍から生き残った彼らは、耐えがたいほどの個人の痛みを乗り越えて、私たちに体験を語り、私たち皆を、彼らが苦しんできた運命から救うために、休むことなく取り組んできた、ごく普通の市民です。来年、被爆60周年を迎えます。被爆者は皆、この節目となる年に開催される貴2005年再検討会議によって、彼らが長年達成しようと懸命に取り組んできた、核による大虐殺から自らを守る準備をしている世界が、やっと彼ら被爆者の目に見えるよう、祈っています。 核兵器廃絶の時が熟しているのは明らかなはずです。影響力のある反核運動が起こりつつあり、日ごとに勢いを増しています。私は市長会議の緊急行動に寄せられた賛同の大きさに驚いていますが、私たちは来年の再検討会議に焦点を当てている数多くの運動のひとつに過ぎないのです。世界中で、草の根から市長、国会議員、国家指導者に至るまであらゆるレベルで、核に対する催眠状態から、核兵器は完全に必要なく、非道徳的な危機であることに、人々は目覚めつつあります。来年、再検討会議の際にここに集まる時、NPTの35年の歴史で類を見ないほど、世界中の関心、期待、希望は更に大きくなり、その中心にいるのが皆様になるでしょう。 半世紀以上にわたって、この地球上の全ての人々は、私たちの大部分には理解できないほど非常に恐ろしい脅威の下で暮らしています。現在、その脅威は減少しているのではありません、増大しているのです。広島、長崎両市民を代表し、平和市長会議に加盟している579都市の2億5千万人の市民を代表し、核の脅威から解放されて生きたいと願う全人類を代表し、私たちが、安全で、平和で、美しい地球を残す義務を負っている、子供たちや将来の世代を代表して、明確な期限を定めて、2020年までに全ての核兵器を廃絶するための交渉と計画を始めるよう要請します。どうか、高齢の被爆者たちが、世界の指導者たちがついに将来の世代を核兵器のない世界に迎え入れるために必要な措置を取る事を決定したのだと知って、人生の最終章を安心して暮らせるよう、お願いいたします。 彼ら被爆者にはただ1つ願いがあります。それは、彼らの最後の一人がこの世を去る前に、核兵器のない世界を実現することです。核兵器が廃絶されてはじめて、被爆者は安心して生きていくことができ、そして、既に永眠された方々も安らかに眠ることができるのです。 ここに、あるご年配の女性がかけていた、眼鏡があります。原爆の閃光が彼女の目に飛び込み、それが、彼女が最後に見たものとなりました。ご覧のとおり、眼鏡はねじれ、レンズは変形しています。この眼鏡は、私たちが現在暮らしている、残酷でゆがんだ世界を表しています。いかなる紛争であれ、世界が放射能の暴力で爆破され、この世の終わりを迎えてはならないということを、私たち全員が認識しなければなりません。 ![]() 2004年NPT再検討会議準備委員会での秋葉広島市長 ![]() 2004年NPT再検討会議準備委員会での伊藤長崎市長 ![]() 2004年NPT再検討会議準備委員会 市長代表団集合写真 |
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